本日の東京市場、NY市場の小幅高とシカゴ225先物の15.155円引けを受けて小高く始まり折からの不安定な動きの中で一時15.000円を割る安値33円安をつけた所から先物に大量の買戻しが入って高値2440円高を付けて大引け225円高の15.257円引け、先物出来高10万2.092枚で15.320円引けと久々の強い上昇で今週を終えている。昨日触れた通りこの所は15.000円を下限に上へ行きたがってはいるが力不足で多少上げても先物から崩されて行って来いの停滞状態が続いて来たが、本日の瞬間的な15.000円割れをキッカケとする大量の買戻しがこれを抜け出す良い薬となっている。相場の中身に於いても船株はバルチック海運指数の下落を受けて安くなっているが、非鉄金属株、鉄鋼株、商社、更にはハイテク株やネット関連株等々いずれも一日を通して強く上昇している事が全体相場に明るさを与えている。
海外はクリスマス休暇を国内も3連休を控えての本日の動きは相場独自の底力に依る上昇である。今年も残す所あと1週間、まだまだ棹尾の一振に期待である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 12月21日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は上昇。DOWは+38ドルの13245ドル、NASDAQ総合指数は+39.85ポイントの2640.86ポイントでした。

 東京株式市場は堅調に推移いたしました。日経平均株価始値15,044円と前日終値15,031円から13円高くスタート。直後に15,000円を割り込む場面が見られましたがその後は順調に上昇。後場に入ると一段高となり、引けは+225円の15,257円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値下がり607銘柄に対し、値上がりはぴったり1,000銘柄、変わらずは116銘柄。東証1部の売買代金は2兆4295億円、売買高は19億8480万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は反発いたしました。昨晩の米NY株高に、中国人民銀行の利上げ決定から動きが警戒された上海総合指数が上昇したことなども買い安心感を高めております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、三井不動産(8801)、住友不動産(8830)、東京建物(8804)など不動産株は売り物に押され下落。大和証券グループ本社(8601)、カブドットコム証券(8703)など証券株の一角や、アイフル(8515)、武富士(8564)、プロミス(8574)など消費者金融株も売られております。

 一方、ソニー(6758)、シャープ(6753)、TDK(6762)、ファナック(6954)などハイテク株や、アドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)など半導体関連株が上昇。
 また、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、三井金属(5706)など非鉄金属株、三菱商事(8058)、丸紅(8002)など商社株も上昇いたしました。

 目立った銘柄では、ソダニッカ(8158)が東証1部値上がり率トップとなり、三菱UFJ証券はレーティングを「1」、目標株価1,050円に先日設定したKIMOTO(7908)は大幅反発。IT関連銘柄から カカクコム(2371)、ドワンゴ(3715)が大幅反発。その他、芝浦メカトロニクス(6590)、オハラ(5218)、国際航業ホールディングス(9234)、NECエレクトロニクス(6723)などが幅のある上昇を演じました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は反発期待の買いが広がり反発。主力株では、楽天(4755)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)がストップ高まで買われた他、インテリジェンス(4757)、インデックス・ホールディングス(4835)、ミクシィ(2121)、GCAホールディングス(2126)、サイバーエージェント(4751)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、ガンホーオンライン(3765)などが揃って上昇。
 新興3市場は、JASDAQ平均は下落いたしましたが、マザーズ指数、ヘラクレス指数は反発いたしました。

 個別では、先日のマエストロ注目銘柄のネットプライス(3328)を始め、オプト(2389)、ファンコミュニケーションズ(2461)、バリューコマース(2491)、テクノアルファ(3089)、インフォテリア(3853)、シナジーマーケティング(3859)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(4281)、デジタルデザイン(4764)などがストップ高まで買われた他、ngi group(2497)、アクロディア(3823)、ナチュラム(3090)、フルスピード(2159)、ユビキタス(3858)などが大幅高となっております。

 個人の節税対策売りに追証がらみの売り、更には外国人のクリスマス休暇前終盤の売り物から大きく売られ、ボロボロ相場が続いておりましたが、本日ようやく反発いたしました。新興市場の大幅下落銘柄や直近公開銘柄を筆頭に幅のある上昇を演じております。
 来週もこの流れに乗っていく形となりますが、一時的なリバウンドに留まり下げだすようなら『サッ』と手仕舞いとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+225円の15,257円と大幅上昇。
 昨晩の米NY株式市場はオラクルの決算などが好感され上昇。ハイテク株を中心に買われております。
 東京株式市場は米NY株高に加えシカゴ平均株価先物大証終値+145円の15,155円と高く買われたことなどからしっかりで始まりました。

 日経平均株価は+13円の15,04円と小高くスタート。寄り付き後に−33円の14,998円まで売られましたが、その後は先物主導で上昇。後場に入りもたつく場面もございましたが引けにかけ更に上昇し、+225円の15,257円で本日の取引を終えました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○●○●●●●●●○○と「5勝7敗」。25日移動平均線は15,404円と下向き継続。日足は短い下ヒゲを持つ陽線を形成。前日のトレンド転換のきざしとなることもある「並び黒」から陽線を立て反転した形となっております。

 先日「明日以降15,000円割れを避け強く反発してくれば、調整一巡から反発に転じる動きとなりますが、15,000円を割り込むような下げとなると、そのまま14,700円ほどまでの下げを演じる可能性もございます」と書かせて頂きました。本日、14,998円と瞬間的に15,000円を割り込む場面がありましたが、踏ん張りを利かせたことから買戻しの動きが強まり反発。
 「メリルリンチシンガポール政府系ファンドのテマセク・ホールディングスから約50億ドルの出資受け入れ方向」との情報が流れたことも買いを強めました。

 本日、15,000円を大きく割り込まず反発に転じたことから、米NY株式市場が崩れない限り来週は大納会に向け15,700円方向の反発の動きが期待されます。
 ただ、本日の反発を持って「明確に底入れした」と判断することは出来ません。4・5日のリバウンド後にまた売られる形となる可能性も低くはありません。慎重姿勢そのままに個別重視で追っていきます。