休み明けのNY市場はダウ2ドル高ナスダック10p高のシカゴ225先物も15.735円引けとなったが東京市場は昨日までで約620円上げた4日連騰に対する一服の一日となっている。ダウは37円安の始まりから118円安の安値を付けて大引け88円安15.564円引け、先物も4万4.650万枚の出来高で15.600円引けと久しぶりに終始安い動きである。また、相場の中身に於いても全般的な利食いに依って弱い動きが目立っているが昨日までの強力な動きを背景とする常識的な一服であるだけに全く心配無しであり、むしろ全体相場の約620円の上昇に対して88円安に留めた粘りに注目する所である。
いよいよ明日の大納会を以って今年も終了する。昨日までの連騰は棹尾の一振としてまずまずの動きであり、残すは明日の有終の美に期待である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 12月27日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は小しっかり。DOWは+2ドルの13551ドル、NASDAQ総合指数は+10.91ポイントの2724.41ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+25円の15,735円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り1040万株、買い1470万株、差し引き430万株の買い越し観測(金額ベースも小幅買い越し)でした。

 東京株式市場は昨日までの上昇の反動から売りが優勢となりました。日経平均株価始値15,616円と前日終値15,653円から37円安くスタート。積極的な動きは見られず、−118円の15,535円まで下げた後は15,500円台後半でのもみ合いが続きました。引けは−88円の15,564円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり532銘柄、値下がり1,066銘柄、変わらずは127銘柄。東証1部の売買代金は1兆5192億円、売買高は13億7323万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は売り物に押され下落。前日までの上昇に対する反動安となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)、松井証券(8628)など証券株が下落。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)などの不動産株やパシフィックマネジメント(8902)、ケネディクス(4321)、セキュアード・キャピタル・ジャパン(2392)など不動産ファンド関連株も売られております。
 また、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、東邦チタニウム(5727)など非鉄金属株や、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、住友商事(8053)など商社株も売られ株価を落としております。

 その中目立った銘柄では、ピクセラ上海がパソコン用USB接続型テレビチューナーの発売を発表したことから需要拡大が期待されるピクセラ(6731)や、三菱UFJ証券がレーティングを「3」から「2」に引き上げたサンリオ(8136)がストップ高
 また、業績増額のウェザーニューズ(4825)はストップ高を重ね、鳥インフルエンザ関連からダイワボウ(3107)、富山化学工業(4518)も上昇。その他、紀州製紙(3882)、クラリオン(6796)、ケンウッド(6765)なども買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は買いが続かず反動安。主力株では、楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、スパークス・グループ(8739)、エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(8458)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)などが揃って売られました。インテリジェンス(4757)、GCAホールディングス(2126)は上昇。
 新興3市場は、JASDAQ平均は続伸いたしましたが、マザーズ指数、ヘラクレス指数は反落いたしました。

 個別では、ネットプライス(3328)、九九プラス(3338)、オンコセラピー(4564)、エフェクター細胞研究所(4567)、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(7774)、アドバンテッジリスクマネジメント(8769)などがストップ高まで買われ、e−まちタウン(4747)、カービュー(2155)、スタートトゥデイ(3092)なども幅のある上昇を演じました。

 さて、年末から1月のラリーを期待していた新興市場ですが売りに押され反落、気の抜けた動きとなっております。大納会を明日に控え積極的な買いは限定的です。ダイワボウ(3107)、富山化学工業(4518)、クラリオン(6796)などの仕手材料銘柄や、監理ポスト割当が解除されたアイ ビー ダイワ(3587)などが目立っておりましたが、市場全体を見ると東証1部の値下がり銘柄数は1,066銘柄に達するなど盛り上がりに欠けております。

 引き続き、12月・1月に暴騰しやすいとされる新興市場銘柄の動きをマークしていきます。年を跨いで強気な買いは注意も必要ですが、年明けからの盛り上がりに期待していきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−88円の15,564円と5日ぶりの下落となりました。
 昨晩の米NY株式市場は小幅高。予想を下回るクリスマス商戦売上が嫌気され下げて始まりましたが戻して終えております。
 シカゴ平均株価先物大証終値+25円の15,735円と小高く買われ、寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況も買い越し観測となりましたが、午前8時45分に取引が開始されるシンガポール取引所(SGX)で225先物が下落したことから売り優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は−37円の15,616円と安くスタート。寄り付き後も強い反発は見られずダラダラと下落。後場に入っても冴えない動きが続き軟調もみ合い商状。前場10時過ぎには−118円の15,535円まで売られた場面がありました。引けは−88円の15,564円で本日の取引を終えました。
 中期基調はフラット。短期基調は上向き継続。日経平均株価のサイコロは○●●●●●●○○○○●と「5勝7敗」。25日移動平均線は15,459円と上向き継続。日足は小陰線を形成、一服。

 日経平均株価は4連騰の上、12月21日の14,998円から12月26日の15,653円まで僅か3営業日で655円もの上昇を演じたこともあり売り物に押されております。
 昨日まで上昇に勢いがあったことから、このままターゲットとなる15,700円まで上昇するかと思われましたが、一歩手前で小休止となりました。

 市場では本日の下落を見て「リバウンドは終了。また大きく下げる」と弱気な見方も出ております。ただ、先の下落場面で11月22日安値の14,751円を割り込まず14,998円で切り返し25日移動平均線上に上げてきております。
 強気な見方では「W底形成から上昇に転じている。25日移動平均線を割り込み、更に14,998円を割り込まない限りは下落転換にはならない。基調は既に上向きに転じている。多少の下げはむしろ歓迎」と見ることも出来ます。