新年明けましておめでとう御座います。
今年初商いの東京市場であるがNY市場の大幅下落とシカゴ225先物の14.900円引け更には円高ドル安を背景に大幅全面安の暗い大発会となっている。ダウは152円安の寄り付きから安値765円安を付けて616円安の16.691円引け、先物出来高7万3.845枚で16.660円引けである。昨年末に起こったブット元首相暗殺からのパキスタン情勢緊迫化に依って世界の株式市場混乱の様相となって来ているが、再びNY市場から落ち着きを取り戻す事になるであろう。また、本日の半日商いにも関わらずの先物の大商いと全般的な投売りは来週からの通常の相場に於いては良い結果を生むものと筆者は見る。非常に暗い幕開けとなった本日であるが、今年は年初に安く年末にかけて高くなる形となるであろう。NY市場に注目しながら今後の相場に期待である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年1月4日、大発会の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは+12ドルの13056ドル、NASDAQ総合指数は−6.95ポイントの2602.68ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−350円の14,900円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2680万株、買い2610万株、差し引き70万株の売り越し観測(金額ベースでは小幅買い越し)でした。

 東京株式市場は幅広い銘柄が売られ全面安となりました。日経平均株価始値15,155円と前日終値15,564円から152円安くスタート。寄り付き後も幅広い銘柄に手仕舞い売りが広がり下げ幅を拡大。引けは−616円の14,691円で取引を終了。ザラ場では−765円の14,542円まで下げる場面がありました。
 東証1部の騰落数は、値上がり43銘柄、値下がり1,662銘柄、変わらずは18銘柄。東証1部の売買代金は1兆7984億円、売買高は14億2426万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 2008年の株式市場がスタート。東京証券取引所では取引開始に先立ち大発会の式典が開かれた後、新年最初の取引が開始いたしましたが、市場は売り一色となり大波乱の幕開けとなりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、関東つくば銀行(8338)、静岡銀行(8355)などの地銀株、三井住友海上火災保険(8752)、あいおい損害保険(8761)、損保ジャパン(8755)など損保株が売られ下落。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)などの不動産株や、クリード(8888)、ケネディクス(4321)、リサ・パートナーズ (8924)など不動産ファンド関連株、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)などの証券株も売られております。
 また、住友金属鉱山(5713)、三井金属(5706)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)など非鉄金属株や、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、住友商事(8053)など商社株も売られ続落。
 キヤノン(7751)、ソニー(6758)、京セラ(6971)、TDK(6762)などハイテク株、更には日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、乾汽船(9113)など海運株も大きく売られました。

 その中目立った銘柄では、ピクセラ上海がパソコン用USB接続型テレビチューナーの発売を発表したことから需要拡大が期待されるピクセラ(6731)がストップ高を重ね東証1部上昇率ランキングトップに君臨。
 その他、朝日ネット(3834)、ファミリーマート(8028)、ニチアス(5393)などが逆行高。反面、グッドウィル・グループ(4723)は5営業日連日のストップ安。カブドットコム証券(8703)、JUKI(6440)、トランスコスモス(9715)、共英製鋼(5440)などは前日比−10%を超える下落を演じるなど大幅下落銘柄が続出しております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は大幅続落。主力株では、楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、インテリジェンス(4757)、GCAホールディングス(2126)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、フルスピード(2159)などが揃って売られました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が続落。マザーズ指数は−36.60の746.58ポイントと下げ幅は−4.67%に達しております。

 個別では、特別会員銘柄の日本通信(9424)や「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたNFKホールディングス(6494)を始め、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(7774)、エスプール(2471)がストップ高。その他、アイ ビー ダイワ(3587)、マルマエ(6264)、エイジア(2352)、パラカ(4809)などが買われ株価を上げております。
 反面、アルテ サロン ホールディングス(2406)、イーサポートリンク(2493)、トレジャー・ファクトリー(3093)、駐車場綜合研究所(3251)、デザインエクスチェンジ(4794)などがストップ安に沈むなど厳しい動きとなっております。

 さて、東京株式市場は新年早々暴落。日経平均株価の下げ幅は616円安と昨年来で8月17日に記録した874円安に次ぐ下げ幅となり、大発会としての下げ幅は過去最大を記録いたしました。
 しかし、本当に安く売られたものです。日経平均株価は14,691円とバブル崩壊後安値からはまだずいぶんと高い位置におりますが、中低位銘柄などを見ると安値付近まで売られた銘柄も多く、世界的に見ても割安感は一段と高まっております。

 本日の動きを見て「まだまだ下げる」との見方が圧倒的ですが、ここから更に売られた場面は反発・反騰を期待して買いチャンスとなってきます。新興市場東証1部の中低位銘柄から大きく売られた銘柄をマークいたします。
 海外の動きに影響を受け翻弄され売り崩されている日本株です。来週前半、早くの底打ちとその後の大幅な反騰に期待していきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−616円の14,691円と大幅続落。
 昨晩の米NY株式市場は12月ADP雇用報告で民間部門雇用者数が4万人増となったことが好感され高く始まりましたが、原油価格や商品価格の上昇を嫌気し上げ幅を縮小。小動きに留まりました。
 しかし、年末・年始で東京株式市場が休場中に景況感の悪化などから米NY株式市場は大幅に下落しており、またドル安・円高が進行したことから東京株式市場は売り優勢の展開で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は−152円の15,155円と安く取引を開始。寄り付き後も売り物に押され反発も見せることなく無抵抗に下げ幅を拡大。引けは−616円の14,691円で取引を終了。ザラ場では−765円の14,542円まで下げる場面がありました。今晩の米雇用統計を控えていることや、本日が金曜日で週末ということも積極的な買いが入らなかった要因とされております。
 中期基調はフラットから下向きに転換。短期基調は下向き継続。日経平均株価のサイコロは●●●●●○○○○●●●と「4勝8敗」。25日移動平均線は15,470円と上向きから下向きに転換。日足は下放れの大陰線を形成。暴落線で陰線は3本連続となっております。

 本日は大発会で半日取引ですので「安値は割り込んでこないのではないか」と思われましたが、11月21日終値ベースの安値14,888円を割り込んできました。ザラ場ベースの安値11月22日の14,669円も本日14,542円まで売られ割り込む場面もあるなどグサリと売られました。
 市場では「買い材料は無し!日経平均株価は13,000円台前半に向かう」と弱気な見方が高まっております。しかし、テクニカル的には来週月曜日以降更に大きく売られてくれば目先の安値を付け大幅な反発・反騰を演じることが予想されます。ここからは大底位置を探る形となります。