大幅下落の大発会から心配された週明けの東京市場、NY市場の続落とシカゴ225先物の14.505円引けを受けて142円安で始まり252円安の安値から23円安まで大きく戻す所もあったが大引けにかけて再び売られて190円安の14.500円引け、先物は9万6.037枚の出来高で14.460円の終わりとなっている。NY市場に於ける雇用統計の悪化からサブプライムローン問題が再燃、今後の景気に対する心配が高まる中で再び世界株安の動きとなって来ている。これを背景に本日も投売りの目立つ暗い相場付きとなっているが、4日の616円安を含めた短期間での急激な下落に対して朝方の安値14.438円からの強い反発と辛うじて大引けで14.500円を守った点から本日で一応は落ち着きを取り戻して目先は戻りを試す動きに入るものと筆者は見る。いずれにしてもNY市場からであるだけに今夜のNY市場に注目である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年1月7日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅下落。DOWは−256ドルの12800ドル、NASDAQ総合指数は−98.03ポイントの2504.65ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−155円の14,505円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3300万株、買い3000万株、差し引き300万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は主力株中心に売られ続落となりました。日経平均株価始値14,549円と前日終値14,691円から142円安くスタート。−24円の14,667円まで下げ幅を縮小する場面がありましたが、結局売り物に押され軟調に推移いたしました。引けは−190円の14,500円で取引を終了。
 東証1部の騰落数は、値上がり442銘柄、値下がり1,187銘柄、変わらずは97銘柄。東証1部の売買代金は2兆5409億円、売買高は20億5899万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京東京株式市場は主力株を筆頭に売られ軟調商状が続いております。先週末、大発会日経平均株価が616円安の14,691円と大幅下落を演じ、メディアを賑わせていたこともあり本日の動きは特に注目されておりました。が、売り圧力が強く元気ある動きを見せることは出来ませんでした。

 個別では、みずほフィナンシャルグループ(8411)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株が下落。
 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)などの不動産株や、クリード(8888)、ケネディクス(4321)、リサ・パートナーズ (8924)など不動産ファンド関連株や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)など非鉄金属株や、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、住友商事(8053)など商社株も売られ続落。
 日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、乾汽船(9113)など海運株も大きく売られております。

 その中、三井住友海上火災保険(8752)、あいおい損害保険(8761)、ミレアホールディングス(8766)など損保株が反発。目立った銘柄では、古河電池(6937)がリニア関連銘柄として買われストップ高となり東証1部上昇率ランキングトップに君臨。
 また、ピクセラ上海がパソコン用USB接続型テレビチューナーの発売を発表したことから需要拡大が期待されるピクセラ(6731)が本日もストップ高を重ねております。その他、ツツミ(7937)、もしもしホットライン(4708)、松屋(8237)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り継続となり続落。主力株では、楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)、インデックス・ホールディングス(4835)、アンジェス MG(4563)、サイバーエージェント(4751)、ぐるなび(2440)などが下落いたしましたが、インテリジェンス(4757)、アルゼ(6425)、フルスピード(2159)、大阪証券取引所(8697)、アセット・マネジャーズ(2337)などは上昇いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそろって続落。

 個別では、特別会員銘柄の日本通信(9424)がストップ高を重ねた他、週末提案の特別会員銘柄から地域新聞社(2164)がストップ高となっております。その他、ネクストジャパンホールディングス(2409)、トレジャー・ファクトリー(3093)、シナジーマーケティング(3859)、ナチュラム(3090)、デジタルガレージ(4819)、e−まちタウン(4747)などが幅のある上昇を演じております。

 しかし、弱い動きが続いております。一時押し目買いからマザーズ指数が前日比プラス圏に顔を出し反発に転じたかに見られましたが、売り圧力は強いものがあり引けでは続落となっております。
 ただ、東証1部銘柄から新興市場銘柄も含めて、下落に次ぐ下落から下げ難くなっている銘柄も出てきており、ここからはリバウンドのタイミング待ちとなります。

 明日以降リバウンドに転じた場面では、東証1部銘柄・新興市場銘柄共に特に下落の厳しかった銘柄を買い、反発を狙います。週明け本日の動きを見ても「まだ下げる、買いは危険」との見方が圧倒的ですが、もう一段売られた場面は反発・反騰を期待して買いチャンスとなります。買いで儲かる反騰相場が近づいております。下げのきつい海運株や、サンシティ(8910)のような暴落している不動産株、また新興市場のIT関連株の動きを追っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−190円の14,500円と下落し4日続落。
 先週末の米NY株式市場は発表された12月の米雇用統計では失業率が4.7%から5%へ上昇、失業率が2005年11月に並ぶ高水準となったことなどが嫌気され売られております。
 東京株式市場は米NY株式市場の下落や、シカゴ平均株価先物大証終値に対し−155円の14,505円と安く回ってきたことなどから、売り優勢の展開で取引をスタート。

 日経平均株価は−142円の14,549円と安く取引を開始。寄り付き後にズルズルと下落し−253円の14,438円まで売られましたが、その後は押し目買いが入り反発。一時14,667円まで安値から200円幅以上の反発を演じましたが後場に入り失速。結局−190円の14,500円で終値を刻み安値を更新いたしました
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●●○○○○●●●●と「4勝8敗」。25日移動平均線は15,444円と下向き。日足は上下にヒゲを持つ短小陰線を形成。陰線は4本連続となっております。

 本日の下落で日経平均株価は11月22日の安値14,669円を割り込み、市場では「買い材料は無い!日経平均株価は13,000円台前半に向かう」というような弱気な見方に支配されております。
 しかし、12月26日高値の15,653円から本日安値の14,438円まで、僅か4営業日で1,215円幅もの下落を演じており、テクニカル的には明日以降目先の安値を付け反発・反騰を演じることが予想されます。ここからは底打ちから反発への転換点を探る形となります。