週明けの東京市場はNY市場の下落とシカゴ225先物の13.445円引けを受けて146円安で始まり中国市場を中心とするアジア各国の全面安を背景に大引けにかけて一段安の541円安13.087円、先物大引け間際に大量の売り叩きが入って12万5.721枚の出来高で13.050円引けとなっている。NY市場の下落とアジア各国の全面安に依って500円を超える大幅な下落となっているが、先週末にかけて約1.055円上昇した3連騰に対する一服としては常識の範囲内であるだけに心配無しである。特に本日の相場の中身は以前の様に全体相場の下落の中でずるずるとどこまでも下げる動きでは無く、先物大引けにかけて売り叩かれる一方で切り返して終わっている銘柄が多く出て来ている点に注目する所である。いずれにしても相場の中身は進展が進んでいるという事であり、後は全体相場への大きな材料となる29日からのFOMCに注目である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年1月28日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反落いたしました。
先週末の米NY株式市場は反落。DOWは−171ドルの12207ドル、NASDAQ総合指数は−34.72ポイントの2326.20ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−190円の13,470円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3060万株、買い2980万株、差し引き80万株の売り越し観測(金額ベースも売り越し)でした。

 東京株式市場は再びムードが悪化。日経平均株価始値13,482円と前日終値13,629円から147円安くスタート。主力株を中心に売り物が広がり、反発することなくズルズルと下げ幅を拡大いたしました。引けは−541円の13,087円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり290銘柄、値下がり1,377銘柄、変わらずは61銘柄。東証1部の売買代金は2兆6068億円、売買高は21億5897万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は大幅反落となりました。先週末の米NY株式市場が下落したことなどが嫌気され、売りが広がり全面安商状となっております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、りそなホールディングス(8308)など銀行株や、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)、新光証券(8606)など証券株が売り物に押され下落。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株も売られ反落。住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、 三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株や、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株も大きく売られております。
 また、飯野海運(9119)、新和海運(9110)、乾汽船(9113)など海運株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、日産自動車(7201)など自動車株や、日立建機(6305)、JUKI(6440)、住友重機械工業(6302)などの機械株も売られております。

 その中目立った銘柄では、東芝(6502)がアルカリ乾電池を生産委託との報道が伝わったFDK(6955)が+29円の137円と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。25日に発表した2007年9ヶ月決算好調からマースエンジニアリング(6419)、原料炭・コークス価格引き上げ期待から三井鉱山(3315)などが上昇。
 その他、先週末に大きく買われたアドバネクス(5998)が続伸し、田崎真珠(7968)、シンプレクス・テクノロジー(4340)、HIOKI(6866)、ダイワボウ情報システム(9912)なども幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され軟調。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、アルデプロ(8925)、アンジェス MG(4563)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などが下落いたしましたが、GCAホールディングス(2126)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、アクロディア(3823)などは買われております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数共に下落いたしました。

 個別では、CDS(2169)、セブンシーズ・テックワークス(2338)、ジェイホーム(2721)、NTTデータイントラマート(3850)、シナジーマーケティング(3859)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、日本パーキング(8997)などがストップ高まで買われた他、オックスホールディングス(2350)、アプリックス(3727)、マネーパートナーズ(8732)などが買われております。

 さて、先週末に「来週前半はスピード調整・一服が予想されますが、下げた場面は買いチャンスとなります」と書かせて頂きましたが、深く鋭く売られております。日経平均株価が安値を更新するような動きとなってしまうと、買いポジションは厳しくなりますが、この調整を素早く終え戻り高値をとらえてくるとその後はもう一段の上昇が期待されます。
 日経平均株価や主力株が安値を割り込むような動きとなった場合には注意が必要ですが、引き続き下げすぎ銘柄の反発を狙い暴落銘柄の買い継続となります。
 個別では、スター精密(7718)、大平洋金属(5541)、第一中央汽船(9132)、ラウンドワン(4680)、黒崎播磨(5352)、加藤製作所(6390)、中国塗料(4617)などをマークしていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−541円の13,087円と大幅反落し、13,100円台を割り込んできました。
 先週末の米NY株式市場は下落。米ゴールドマン・サックスの人員削減が報じられたことなどが嫌気され売られております。
 東京株式市場はシカゴ平均株価先物大証終値−190円の13,470円と安く売られたことや、米NY株式市場の下落、円高基調の為替などが嫌気され売り優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は−147円の13,482円と安くスタート。寄り付き後もジリジリと売られ前場で13,300円台割れ。後場に入っても反発という反発を見せることなく下落は続き、終値は−541円の13,087円と大幅下落。先週末の536円高を打ち消す下落となっております。
 中期基調は下向き。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●●○○●●○○○●と「5勝7敗」。25日移動平均線は14,333円と下向き。日足は幅のある陰線を形成。

 先週金曜日に『高く寄り付いて更に上昇』と強い動きを見せたことから「売られても月・火曜日で13,300円までではないか」と予想しておりましたが、先物主導で売られ541円安ときつい下げとなりました。本日前日安値の13,248円を割り込んできたことから、明日以降もズルズルと売られる動きとなった場合には注意も必要です。
 ただ、常識的に考えると日経平均株価は昨年12月7日の16,107円から昨日安値の12,572円までワントレンドで3,535円幅(21.94%)の下落を演じており、その反発が12,572円から13,647円まで1,057円幅、わずか3日間のリバウンドで終わったしまうことは考え難い。「マエストロ」では引き続き14,200円前後までの反発を期待しております。