本日の東京市場はNY市場の上昇とシカゴ225先物の13.320円引けを背景に158円高で始まり直後に13.400円台に乗せる堅調な前場から昼休み中の「米経済成長が減速しているのは明らか」とのブッシュ大統領に依る一般教書演説を受けて後場寄りに136円高まで上昇幅を縮める所もあったが大引けにかけて418円高の高値を付けて大引け390円高の13.478円、先物も14万296枚の出来高で13.450円引けと昨日の暗い空気を変える非常に強い動きとなっている。筆者は昨日の相場について全体の下落は先週後半の連騰に対する一服であり中身切り返している事から心配無しと解説したが、この切り返しが本日は朝から横へ広がっている上に全体相場に於いても折から相場を一変させて来たNY市場からの悪材料にも粘り強く大引けにかけては上値を取る強力な相場付きとなっている点に注目である。東京市場独自の相場としては完全に立ち直って来たという所であり、後は今晩から始まるFOMCに於いて決定される追加金利引き下げの幅がこの好転して来た相場に対して水を差すか追い風となるかを左右させる事になるであろう。現時点で0.5%の引き下げを市場は予想しており筆者も現在の状況からしてこれ以下は有り得ないものと考える。相場の方は準備万端であるだけに一気に上昇相場へ入るキッカケとなるであろうFOMCの発表に期待する所である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年1月29日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+176ドルの12383ドル、NASDAQ総合指数は+23.71ポイントの2349.91ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+270円の13,320円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り1980万株、買い2390万株、差し引き410万株の買い越し観測(金額ベースは小幅の売り越し)でした。

 東京株式市場は昨晩の米NY株式市場の上昇を受け大幅に反発。日経平均株価始値13,246円と前日終値13,087円から159円高くスタート。主力株を中心に買い戻しが広がり高値水準で推移。後場に入って上げ幅を縮める場面もありましたが、終盤にかけ再び上げ幅を拡大しました。引けは+390円の13,478円で本日の取引を終了しております。ザラ場高値は+419円の13,506円までありました。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,508銘柄、値下がり181銘柄、変わらずは38銘柄。東証1部の売買代金は2兆5231億円、売買高は21億4717万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は大幅反発となりました。昨晩の米NY株式市場が上昇したことが好感され、買いが広がり全面高商状となっております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、りそなホールディングス(8308)など銀行株や、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)、新光証券(8606)など証券株が買われ反発。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株や、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、 三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株も買われ反発。
 また、飯野海運(9119)、新和海運(9110)、乾汽船(9113)など海運株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、日産自動車(7201)など自動車株や、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、日立製作所(6501)、ファナック(6954)などハイテク株も買われております。

 目立った銘柄では、エス・サイエンス(5721)、シルバー精工(6453)など割り切り系低位銘柄が上昇し東証1部上昇率ランキング1・2位に顔を並べ、1月18日の一般会員セット買い銘柄の1つ、238円で提案したアーク(7873)が+45円の330円と暴騰し上昇率ランキング3位にランクイン。提案から38.6%もの上昇を演じております。
 その他、1月16日の一般会員セット買い銘柄の1つ、183円で提案した三井松島産業(1518)が+31円の246円と暴騰し34.4%UPとなった他、HIOKI(6866)、住商情報システム(9719)、新日鉄ソリューションズ(2327)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場はしっかりの動き。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、ワークスアプリケーションズ(4329)、GCAホールディングス(2126)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788などが買われております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数共に反発いたしました。

 個別では、CDS(2169)、セブンシーズ・テックワークス(2338)がストップ高を重ねた他、「ザラ場の銘柄情報」で寄り付き前にピックアップした銘柄からインデックスHD(4835)、マネーパートナーズ(8732)がストップ高。その他、アセット・マネジャーズ(2337)、スタイライフ(3037)、ネットプライスドットコム(3328)、ディー・ディー・エス(3782)なども値幅制限いっぱいまで買われました。

 さて、昨日の下落が大きかっただけに「底割れに向かうのか」と懸念された東京株式市場ですが本日はしっかり反発いたしました。東京株式市場は、上げたと思えば翌日は下落、暴騰すれば翌日は暴落と、日々上下に大きく揺れ動く日々が続いております。売り方・買い方共に心休まる動きではなく、強弱感が対立しております。
 しかし、個別株の動きを見ると上げ下げしながらも着実に下値を切り上げる銘柄が多く、弱い中でも反発の動きは継続していることが確認されます。ですので引き続き下げすぎ銘柄の反発を狙う形となります。動きの鈍い新興市場も徐々に足が軽くなってくるのではないか、と思われます。じっくり追っていきましょう。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+390円の13,478円と反発。14時過ぎには一時13,500円を回復する場面もあるなど堅調な動きとなりました。
 昨晩の米NY株式市場は下落。今週のFOMCで0.5%の利下げ実施への期待などから金融株を筆頭に反発。東京株式市場は米NY株式市場の反発、シカゴ平均株価先物大証終値+270円の13,320円と高く買われたことや、円高・ドル安の一服などを好感し買い優勢で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は+159円の13,246円と高くスタート。寄り付き後もジリジリと上昇。後場入り直後に13,224円まで押した場面もありましたが、引けにかけて買い進められ、終値は+390円の13,478円で本日の取引を終えました。
 中期基調は下向き。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●○○●●○○○●○と「6勝6敗」。25日移動平均線は14,262円と下向き。日足は陽線を形成。

 先週金曜日に今週月・火曜日の調整は予想していたものの、昨日の541円安には『弱い』印象を受けました。市場でも「底はまだ打っていないのではないか?」と弱気な見方が高まっておりましたが、米NY株高に背中を押され“弱い東京株式市場”も390円幅の反発を演じてきました。
 後場にしっかりと買われ陽線を形成したことから形はよくなっております。ここから明日以降1月25日につけた13,647円を抜いてくる動きとなれば、更にしっかりとした動きとなり14,200円方向への上昇が期待されます。「下有利」から徐々に「上有利」に変化しております。