注目されるFOMC金利動向の発表を控えてNY東京共に様子見気分の強い動きとなっている。本日の東京市場は昨日のNY市場の上昇とシカゴ225先物の13.540円引けを受けて21円高で始り全般的な利食いと見送りの動きに依って150円安まで下げたが下値を切り上げながらプラスに転じる堅調な前場後場からは逆に先物を中心に戻れば売られて安値207円安を付けて大引け133円安の13.345円引け、先物出来高13万8.362枚で13.420円引けと現物に対して75円高い順ザヤとなって終わっている。相場の中身に於いても前場はいずれも堅調であったが全体相場が大引けに下落する中では高安まちまちとなっており、言葉通りFOMCを直前に控えた見送りという相場付きである。昨日触れた通り利下げ幅0.5%以下は有り得ないものと筆者は見る所であり、本日を見送った準備万端の相場はこの発表をキッカケに大いに明るい動きになるであろう。今晩のNY市場に注目である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年1月30日の東京株式市場は日経平均株価が反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続伸。DOWは+96ドルの12480ドル、NASDAQ総合指数は+8.15ポイントの2358.06ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+100円の13,550円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3880万株、買い3200万株、差し引き680万株の売り越し観測(金額ベースは小幅の買い越し)でした。

 東京株式市場は軟調商状。日経平均株価始値13,500円と前日終値13,478円から22円高くスタート。前場は前日終値を挟んでのもみ合いが続きましたが、後場に入って下げ基調となりました。終盤に−207円の13,271円まで下げ幅を拡大。引けは−133円の13,345円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり557銘柄、値下がり1,070銘柄、変わらずは100銘柄。東証1部の売買代金は2兆7051億円、売買高は23億3485万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は売り物に押され反落いたしました。GLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物軟調だったことや、香港のハンセン指数 <.HSI> などアジア株が売られたことなどが嫌気され下落いたしました。
 個別では、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、新和海運(9110)など海運株や、三井造船(7003)、佐世保重工業(7007)などの造船株が買われ上昇。

 アイフル(8515)、プロミス(8574)、シンキ(8568)、アコム(8572)など消費者株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株も買われ株価を上げております。大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株もしっかり。
 反面、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株が売り物に押され下落。東京電力(9501)、中部電力(9502)、関西電力(9503)など電力株や、昭和シェル石油(5002)、新日本石油(5001)、コスモ石油(5007)など石油株も売られております。

 目立った銘柄では、ピクセラ(6731)が+80円の539円とストップ高となり東証1部上昇率ランキングトップに君臨。上昇率2位は1月21日の特別会員銘柄、418円で提案したダイエー(8263)が+61円の491円と暴騰しランクイン。
 その他、1月17日の一般会員セット買い銘柄の1つ、454円で提案した第一中央汽船(9132)が+53円の573円と暴騰し26.2%UP、1月25日の特別会員銘柄、55円で提案した佐田建設(1826)は+6円の67円と暴騰し21.8%UPとなっております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は高安マチマチ。主力株では、ワークスアプリケーションズ(4329)、GCAホールディングス(2126)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは買われましたが、楽天(4755)、インテリジェンス(4757)、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、サイバーエージェント(4751)、スタートトゥデイ(3092)、フルスピード(2159)、アクロディア(3823)などは売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均は小幅続伸となりましたが、マザーズ指数、ヘラクレス指数は共に反落いたしました。

 個別では、セブンシーズ・テックワークス(2338)、セレブリックス(2444)、クリムゾン(2776)、パシフィックネット(3021)、エルクリエイト(3247)、ターボリナックス(3777)、ディーバ(3836)、応用技術(4356)、イマジニア(4644)などがストップ高となった他、オメガプロジェクト(9819)、アドバックス(4749)、A.Cホールディングス(1783)など超低位銘柄に割り切り系資金が流入し幅のある上昇を演じております。

 さて、寄り付き前に発表された2007年12月鉱工業生産速報が市場予想を下回り、1,2月がマイナス予測となったことや、経済産業省が生産動向の判断を「緩やかな上昇傾向」から「横ばい傾向」に変更したことが国内の景気減速懸念を高める形となっております。
 ただ、ここまで下げに下げてきた割には反発も小さく、また12,619円をつけた23日水曜日からは、僅か5営業日しか経っていなく、まだ反発の時間は残されております。
 日経平均株価は下落しておりますが個別株の下値は堅くなっております。引き続き下げすぎ銘柄の反発を狙う形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−133円の13,345円と反落いたしました。
 昨晩の米NY株式市場は続伸。12月耐久財受注が予想を上回る伸びとなったことなどが好感され金融株を筆頭に買われましたが、東京株式市場は米NY株式市場の後押し空しく反落。

 シカゴ平均株価先物大証終値+100円の13,550円と高く回ってきましたが、寄り付き前に発表された2007年12月鉱工業生産速報が市場予想を下回ったことなどから売り物に押される展開。
 日経平均株価は+22円の13,500円丁度でスタート。寄り付き後にズルズルと100円幅の下げを演じましたが反発。前場引けに向かい持ち直し前日比プラス圏まで浮上いたしましたが、後場に入り再度売られ、終値は−133円の13,345円で本日の取引を終えました。
 中期基調は下向き。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●○○●●○○○●○●と「6勝6敗」。25日移動平均線は14,188円と下向き。日足は短い下ヒゲを持つ陰線を形成。

 「541円安」の月曜翌日となる前日火曜日は窓空け上昇となり、更なる上昇が期待された日経平均株価ですが軟調もみ合い商状となっております。先物を見ると窓空け上昇から本日まで上下に揺れながらもヨコヨコの動きが継続しており、明日以降どちらか振れたほうに幅が出やすい形となってきました。
 「マエストロ」ではこの小さなヨコヨコの動きから14,200円方向への上昇に期待しておりますが、上値が想像以上に重い為、実際どちらに向かうかが注目されます。