週明けの東京市場は終始大幅な全面安で一日を終えている。先週末のNY市場が米保険大手AIGの巨額損失に加えて2月のシカゴ購買部協会景気指数が市場予想を下回った事でダウ315ドル安ナスダック60p安と今年2番目の下げ幅となった事がキッカケであるが、東京市場は為替に於ける大幅な円高も相まって610円安12.992円引けと大引けにかけて安値を取るきつい下落となっている。先週まで非常に良くなって来た相場も本日で一旦崩れた状態となっており、持ち直すかこのまま弱くなるかは明日の動きでハッキリするものと筆者は見る。まずは本日の下落の原因であるNY市場が今夜どうなるかであり、これを受けて相場の中身から戻しに入る事ができるかどうか明日の動きに注目である。

本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年3月3日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は続落。DOWは−315ドルの12266ドル、NASDAQ総合指数は−60.09ポイントの2271.48ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−255円の13,305円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2410万株、買い1530万株、差し引き880万株の売り越し観測でした。

 東京株式市場は全面安商状となり3日続落。日経平均株価始値13,412円と前日終値13,603円から191円安くスタート。先週末の米国株急落や円高などを嫌気した売りが広がり大幅に下落。反発する場面は見られず安値水準での動きが続きました。引けは−610円の12,992円と13,000円を割り込み取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり91銘柄、値下がり1,615銘柄、変わらずは22銘柄。東証1部の売買代金は2兆4,795億円、売買高は21億2,602万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 名実ともに3月相場入りとなった本日3月3日の東京株式市場は主力株を筆頭に幅広い銘柄が売られ、東証1部騰落銘柄数は値下がり銘柄が1,615銘柄に達するなど正に全面安商状となりました。
 個別では、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、住友金属工業(5405)など鉄鋼株や、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、乾汽船(9113)など海運株、東邦亜鉛(5707)、三菱マテリアル(5711)、住友金属鉱山(5713)など非鉄金属株が売られ下落。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)など証券株も下落。
 また、ソニー(6758)、京セラ(6971)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)、キヤノン(7751)などハイテク株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東急不動産(8815)など不動産株も売られております。

 その中目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたエネサーブ(6519)が+48円の473円と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。その他、東海観光(9704)、東急建設(1720)、CFSコーポレーション(8229)、ウェザーニューズ(4825)などが全面安の中買われ上昇いたしました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、ミクシィ(2121)を始め、ACCESS(4813)、スパークス・グループ(8739)、アルデプロ(8925)、インテリジェンス(4757)、フルスピード(2159)などが売られ下落。楽天(4755)、ワークスアプリケーションズ(4329)はしっかりです。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って続落となりました。

 個別では、ソフトフロント(2321)、綜合臨床HD(2399)、セレブリックスHD(2444)、ネクサス(2799)、インタートレード(3747)、アドバンスト・メディア(3773)、ターボリナックス(3777)、イー・キャッシュ(3840)、レイ(4317)などがストップ高日本風力開発(2766)、マネーパートナーズ(8732)、アクセル(6730)なども買われ逆行高となっております。

 さて、3月入りからズドーンと暴落。日経平均株価下げ幅は先週末322円安に続き本日610円安と、もう先物の売り仕掛けに無抵抗。悲しい下落となっております。新興市場銘柄が日経平均株価の下げ幅を考えると踏ん張っておりますが、ここから更に相場が崩れるとその影響も避けられないこともありえますので無理をしないで見ていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−610円の12,992円と大幅続落。先週末の米NY株式市場は続落。2月の米シカゴ地区購買部協会景気指数、2月の米ミシガン大学消費者信頼感指数確報値など、発表された米経済指標が弱く米景気をめぐる懸念が強まり売られました。
 東京株式市場は、急ピッチな円高の進行に米NY株式市場の下落、シカゴ平均株価先物大証終値−255円の13,305円と安く回ってきたことから先週末に続き売り優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は−191円の13,412円と安く始まり、安寄り後も反発という反発を見せることなく13,100円前後でもみ合う軟調な動きが続きました。引けは−610円の12,992円と大幅続落。1月23日以来の13,000円割れとなりました。
 中期基調は上向きから下向きに転換。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○○●○●○●○●●●と3連敗で「5勝7敗」。25日移動平均線は13,498円と上向きから下向きに転換。日足は下放れ大陰線で暴落線。

 27日に終値ベースで1月11日以来約1ヶ月半ぶりに14,000円台を回復し14,105円まで買われましたが本日は12,992円の安値引けと、僅か3営業日で1,113円幅の急落となりました。
 先週末に「25日移動平均線を割り込みさらに13,300円を割り込んでくると、再度安値を確認する下げとなる可能性もあるため注意も必要です」と書かせて頂きましたが、そうした動きとなりました。

 明日以降、13,000円付近でもみ合い反発に向かうのか?1月22日に記録した安値12,572円を割り込む下落に向かうのか?明日以降のどの付近で下げ止まるのかが注目されます。
 市場では「下げても安値12,572円付近まで」との見方が圧倒的ですが、チャートではリバウンド一巡から下げだし、まだ3日目と下げ始めたばかり。ズルズルと11,500円付近まで下げ続ける形となっても可笑しくありません。先週から書かせて頂いておりますが、キャッシュポジションを高め慎重姿勢で臨みましょう。