週明けの東京市場は注目されたNY市場に於ける雇用統計が大幅な減少となった事に依る景気減速懸念の高まりを背景とする下落とシカゴ225先物の12.650円引けを受けて65円安で始まり予想を大きく上回った1月の機械受注の発表から5円安まで戻す所もあったが後場から先物を中心に下げ幅を広げて250円安の12.5320円引けとなっている。先週に続いてNY市場の下落に付き合った東京市場であり、雇用統計の悪化から目先の反発のキッカケを失った事に依って深押ししている本日の相場である。しかし、東京市場に於いて発表される経済指標は好調が目立っており、東京市場が反発に入るキッカケとして落ち着く事が期待されるNY市場も「FRBは4月のFOMC後までにFFレートを1.75まで引き下げる」との声が出て来て為替はこれを織り込んで来ている点に注目である。引き続き東京市場の反発に入るキッカケとしてNY市場が上げなくとも大幅に下げない落ち付いた動きを取り戻す事に注目である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年3月10日の東京株式市場は日経平均株価が続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は下落。DOWは−146ドルの11893ドル、NASDAQ総合指数は−8.01ポイントの2212.49ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−105円の12,655円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2690万株、買い1440万株、差し引き1250万株の売り越し観測(金額ベースも大幅売り越し)でした。

 東京株式市場は幅広い銘柄が売られ大幅に続落。日経平均株価始値12,716円と前日終値12,782円から66円安くスタート。寄り付き後に下げ渋る場面もありましたが直ぐに安値圏へ下落。後場には一段安となり停滞商状が続きました。引けは−250円の12,532円で取引を終了。昨年来安値を更新しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり290銘柄、値下がり1,360銘柄、変わらずは70銘柄。東証1部の売買代金は2兆4,347億円、売買高は21億9,925万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は続落となりました。主力株を筆頭に幅広い銘柄が売られ続落。寄り付き前8時50分に発表された1月機械受注(船舶・電力を除く民需)が前月比19.6%増と市場予想(同2.5%増)を大きく上回ったことが好感され、朝方は下げ渋る場面もありましたが、買いは続かず売りが広がりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)など証券株が売られ続落。

 住友不動産(8830)、三井不動産(8801)、東急不動産(8815)など不動産株や、商船三井(9014)、新和海運(9110)、川崎汽船(9107)など海運株が下落。新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株、 東邦亜鉛(5707)、三井金属(5706)、三菱マテリアル(5711)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)など非鉄金属株も売られ下落。
 更には、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、スズキ(7269)など自動車株や、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、 国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、コスモ石油(5007)など石油関連株・資源開発株も売られております。

 その中、東京電力(9501)、中部電力(9502)、関西電力(9503)、東北電力(9506)など電力株や、JT(2914)、キユーピー(2809)、ハウス食品(2810)、日清食品(2897)など食品株が上昇。三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)、ミレアホールディングス(8766)など保険株も買われしっかり。
 目立った銘柄では、「国立感染症研究所などと多様なインフルエンザに対応する有望な新物質を開発した」と報じられた日油(4403)がストップ高。業績予想の上方修正が好感されたスカパーJSAT(9412)も上昇。その他、グッドウィル・グループ(4723)、戸田工業(4100)、東京電波(6900)、応用地質(9755)、丸善(8236)などが買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され大幅続落。主力株では、ミクシィ(2121)を始め、ACCESS(4813)、スパークス・グループ(8739)、サイバーエージェント(4751)、ワークスアプリケーションズ(4329)、アンジェス MG(4563)、アルデプロ(8925)、フルスピード(2159)、大阪証券取引所(8697)などが大きく売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は揃って続落。マザーズ指数は−40.53の594.11ポイントと−6.39%もの下落を演じております。

 個別では、テレビ東京ブロードバンド(3786)、オープンインタフェース(4302)、エフェクター細胞研究所(4567)、ナノキャリア(4571)などがストップ高となりましたが、三平建設(1908)、ノバレーゼ(2128)、GCAサヴィアン(2174)、ドーン(2303)、サイバーファーム(2377)、SBSホールディングス(2384)、日本風力開発(2766)、総和地所(3239)、ネットプライス(3328)、ネットイヤー(3622)、ディーバ(3836)、アイ・エム・ジェイ(4305)、ビーマップ(4316)、LTTバイオ(4566)、e−まちタウン(4747)、フィンテック グローバル(8789)、日本パーキング(8997)、ベルパーク(9441)など多くの銘柄がストップ安に沈むなど投売り商状となっております。

 さて、先週末の日経平均株価432円安に続き、本日は250円安と大幅続落。寄り付き前に発表された市場予想を大きく上回る1月機械受注も反転させる力は無く、閑散相場の中売りに押される形が続いております。
 東京株式市場は、昨年の7月末から『年に1・2回あるかの下落』が、1回・2回・3回と続き、そして2月27日の日経平均14,105円を高値に4回目の下落が始まっております。新興市場銘柄だけではなく東証1部の優良株や高配当銘柄、割安銘柄までもが暴落。厳しい動きが続きます。
 3月中旬から下旬に『大底打ち』となり反騰に転じることが予想されます。その『大底打ち』場面で大きく買い向かえるよう、今は無理に動かず資金を守る形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−250円の12,532円と大幅続落。先週末の米NY株式市場は下落。2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が減少したことなどから米景気の後退懸念が高まり幅広い銘柄が売られております。
 東京株式市場は、米NY株式市場の大幅安、シカゴ平均株価先物大証終値−105円の12,655円と下落し回ってきたことなどから売り優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は−66円の12,716円と安く始まり、寄り付き後に12,777円まで買われましたが、その後は売り物に押され下落。後場も下げ幅を拡大し引けは−250円の12,532円と続落。とうとう1月22日の昨年来安値12,573円を更新してきました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●○●○●●●○●○●●と「4勝8敗」。25日移動平均線は13,397円と下向き。日足は短い上ヒゲを持つ陰線を形成。もみ合い下放れの下落足となっております。

 先週末に「来週は1月22日安値の12,572円を守ることが出来るか試される展開となることも考えられます。12,572円をも割り込んでくると11,800円前後まで下落する可能性もあるだけに注意が必要です」と書かせて頂きましたが、12,572円を守ることが出来ず安値更新となりました。
 テクニカル的には再度超短期でリバウンドが期待される水準に差し掛かっております。ただこの期待されるリバウンドも単なる1日2日のアヤ戻しで終わってしまい、その後は12,000円を割り込む方向に向かうことが考えられますので、引き続き注意が必要といえます。
 3月3日の611円安から書かせて頂いておりますが、強い下向きの力が働いております。キャッシュポジションを高め資金を守る形となります。