■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年3月12日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続落。DOWは+416ドルの12156ドル、NASDAQ総合指数は+86.42ポイントの2255.76ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+385円の13,005円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2490万株、買い3100万株、差し引き610万株の買い越し観測(金額ベースでは売り越し)でした。

 東京株式市場は米株式相場の大幅高を好感し続伸。日経平均株価始値12,841円と前日終値12,658円から183円高くスタート。買い安心感が広がり急上昇し前場に+413円の13,071円と13,000円台を回復する場面が見られましたが、後場に入ると戻り待ち売りに押され上げ幅を縮小。引けは+202円の12,861円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,226銘柄、値下がり415銘柄、変わらずは84銘柄。東証1部の売買代金は2兆4,189億円、売買高は20億4,145万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は米NY株高を好感し上昇いたしました。朝方から幅広い銘柄が買われ、売り方の買戻しも手伝い大幅続伸です。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など大手不動産株が上昇。

 明治海運(9115)がストップ高まで買われたのを始め、太平洋海運(9123)、共栄タンカー(9130)、第一中央汽船(9132)が買われるなど海運株が上昇。また、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)、丸紅(8002)など商社株や、キヤノン(7751)、ファナック(6954)、京セラ(6971)、東京エレクトロン(8035)などハイテク株も上昇いたしました。

 目立った銘柄では、日経平均の新規採用銘柄となったユニー(8270)がストップ高。日興シティが投資評価「1M」継続としたオハラ(5218)、不動産ファンド組成・管理が主力のセキュアード・キャピタル・ジャパン(2392)などが大幅上昇。その他、明治海運(9115)、太平洋海運(9123)、共栄タンカー(9130)などの海運株に、シンキ(8568)、イオン北海道(7512)、船井電機(6839)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は朝高後に上げ幅を縮小。主力株では、GCAサヴィアングループ(2174)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、USEN(4842)、スパークス・グループ(8739)、スタートトゥデイ(3092)などが上昇いたしましたが、楽天(4755)、サイバーエージェント(4751)、アルデプロ(8925)、日本風力開発(2766)などは売り物に押され下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、ヘラクレス指数は続伸いたしましたが、マザーズ指数は−0.02の613.03ポイントと僅かですが下落いたしました。

 個別では、サイバーファーム(2377)、ベストブライダル(2418)、アドバンスト・メディア(3773)、アクロディア(3823)、アイフリーク(3845)などがストップ高まで買われ、ジーダット(3841)、ラ・パルレ(4357)などが買われました。反面、NFKホールディングス(6494)、ニューフレアテクノロジー(6256)、LTTバイオファーマ(4566)、博展(2173)、ネットプライスドットコム(3328)などが大きく売られております。

 さて、米NY株高を好感し東京株式市場も続伸。ただ日足をみると陰線の銘柄が多く、少し頼りない動きにも見えます。SQに向かって上昇し13,000円台の攻防があるのではないか、と思われますが、引き続き、相場動向がはっきりとするまでは慎重姿勢そのままに取り組んでいく形となります。
 まだ明確に底打ちしたとはいえない状況。上値が重いとなれば明日以降もズルズルと下げてくることも予想されますので積極的な買いは方向がはっきりとしてからです。買いは一部の資金で動きある銘柄の飛び乗り飛び降りとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+202円の12,861円と続伸。昨晩の米NY株式市場は暴騰。米連邦準備理事会(FRB)が住宅ローン担保証券(RMBS)を活用した市場への資金供給策を発表したことをきっかけに金融株を中心に大幅高となりました。NYDOWは+416ドルの12156ドルと12000ドルを回復、上げ幅は2002年7月以来の幅を記録いたしました。
 東京株式市場は、米NY株式市場の暴騰、円安傾向の為替、シカゴ平均株価先物大証終値+385円の13,005円と大幅高で回ってきたことなどから買い優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は+183円の12,841円と高く始まりました。寄り付き後に+413円の13,071円まで買われた場面がありましたが、その後は上げ幅を縮小。引けは+202円の12,861円で本日の取引を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調は下向きから上向きに転じました。日経平均株価のサイコロは●○●●●○●○●●○○と「5勝7敗」。25日移動平均線は13,314円と下向き。日足は窓を空け上ひげの長い短小陽線を形成いたしました。

 日経平均株価は続伸。昨日の12,352円から本日の13,071円まで僅か1日で719円幅の反発を演じました。市場では米NY株式市場の暴騰に東京株式市場の続伸から「ようやく底打ちした。これから更に配当狙いの買いが入る」と今後の動きに期待する声も出ております。
 ただ、本日大幅続伸となりましたが上値の重さは否定できず、「まだ安心は出来ないぞ」と様子見を続ける見方も多い状態です。
 本日の13,071円までの上昇でリバウンドは終了したのか?或いは、上昇へトレンドを転換させる上げとなるのか?明日以降の動きを確認していく形となります。