本日の東京市場はNY市場に於ける証券大手の決算発表延期を背景とする下落とシカゴ225先物の12.750円引けを受けて119円安で始まり為替が一時1ドル100円台を付けた事をキッカケとする値嵩株の下落を中心に大引けにかけて安値509円安を付けて427円安12.433円引け、先物も8万5495.枚の出来高で12.400円の終わりとなっている。昨日の大幅上昇に対する利食いに明日のSQに対する様子見にNY市場の不安と下落が重なっての大幅な下落となっているが、今回の押し目の安値である一昨日の12.350円処を割る事無く大引けにかけて戻した点は目先の2番底を固めたものと筆者は見る。連日荒い動きが続く東京市場であるが、2番底を固めた所から大きな変化を迎えるのは相場の常であるだけにSQである明日の動きに期待である。

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年3月13日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反落。DOWは−46ドルの12110ドル、NASDAQ総合指数は−11.89ポイントの2243.87ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−140円の12,750円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2270万株、買い2250万株、差し引き20万株の売り越し観測(金額ベースでは買い越し)でした。

 東京株式市場は再びムードが悪化し大幅安。日経平均株価始値12,741円と前日終値12,861円から120円安くスタート。徐々に下げ幅を広げ全面安の様相となりました。後場に入っても下げ止まらず、14時過ぎには−510円の12,433円まで下げ幅を拡大する場面がありました。引けは−427円の12,433円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり175銘柄、値下がり1,492銘柄、変わらずは51銘柄。東証1部の売買代金は2兆3,938億円、売買高は21億644万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は米NY株安を嫌気し大幅下落となりました。朝方から徐々に売りが広がり主力株を中心に幅広い銘柄が下落。全面安商状となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など大手不動産株が売られ反落。

 明治海運(9115)、川崎汽船(9107)、新和海運(9110)など海運株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株や、キヤノン(7751)、ファナック(6954)、京セラ(6971)、東京エレクトロン(8035)などハイテク株も揃って売られました。
 また、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)など損保株も売られました。

 その中目立った銘柄では、特別会員銘柄のサンシティ(8910)が+2,000円の17,350円のストップ高と暴騰したのを始め、材料株から丸善(8236)、古河電池(6937)、大東紡織(3202)、紀州製紙(3882)などが上昇。その他、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、テレビ東京(9411)、アズワン(7476)などが逆行高となっております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は朝高後に売り直され反落。主力株では、楽天(4755)を始め、GCAサヴィアングループ(2174)、アルデプロ(8925)、フルスピード(2159)、スタートトゥデイ(3092)などは売られましたが、ミクシィ(2121)、サイバーエージェント(4751)、日本風力開発(2766)、アクロディア(3823)などは買われております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数はそろって下落いたしました。

 個別では、サムシングホールディングス(1408)、テリロジー(3356)、インタートレード(3747)、イー・レヴォリューション(4233)などがストップ高となり、第一精工(6640)、アプリックス(3727)、アイフリーク(3845)などが大きく買われております。反面、LTTバイオファーマ(9445)、フィンテック グローバル(8789)、ザインエレクトロニクス(6769)、ニューフレアテクノロジー(6256)などが10%強の下落を演じるなど大きく下落する銘柄も散見されます。

 さて、米NY株安と1ドル=100円台前半へと急速に円高へ進んだ為替を嫌気し大きく売られております。日経平均株価終値ベースの安値を更新し引けるなど市場環境は更に悪化。英タイムズ紙が「いくつかのヘッジファンドが12日夜、破たんの瀬戸際に追い込まれたか、或いは解約を停止した」と報道したことも嫌気されております。
 明日以降日経平均株価が安値を更新し12,000円を割り込み、そして、1日の下げ幅が600円・700円と投売りから暴落する動き、セイリングクライマックスとなると『大底形成』からの反騰期待で積極買いとなります。値動きを見ていると来週半ばに訪れるのではないかとも思われます。大底形成時に大きく買いに向かえるよう、キャッシュポジションは高く保ち、ここからセイリングクライマックス場面での『大底買い』を待つ形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−427円の12,433円と大幅下落。昨晩の米NY株式市場は反落。前日に米連邦準備理事会(FRB)が発表した資金供給策の拡大を好感した流れから高い場面も見せましたが、原油高やドル安がインフレ警戒感を強め、売りに押される形となりました。
 東京株式市場は、米NY株式市場の下落、為替の円高、シカゴ平均株価先物大証終値−140円の12,750円と安く回ってきたことなどから売り優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は−120円の12,741円と安く始まりました。寄り付き後に12,772円まで少し下げ幅を縮小する場面がありましたが、買いは続かず下落。後場に入り下げ幅は更に広がり引けは−427円の12,433円で本日の取引を終了いたしました。
 中期基調は下向き。短期基調は上向きを継続。日経平均株価のサイコロは○●●●○●○●●○○●と「5勝7敗」。25日移動平均線は13,287円と下向き。日足は短い下ひげを持つ幅のある陰線を形成。下落足です。

 昨日に「13,071円までの上昇でリバウンドは終了したのか?或いは、上昇へトレンドを転換させる上げとなるのか?明日以降の動きを確認していく形となります。」と書かせて頂きましたが、前者の昨日の13,071円までの上昇でリバウンドは一巡し再下落スタートという形となりました。
 ザラ場では12,351円まで売られ、3月11日の安値12,352円を1円割り込む場面があるなど「安値割れから一段安」となるのではないか、と気にされる動きとなっております。

 昨日の大幅高から底を固める動きとなるか?とも思われましたが、そのようなことはなく終値ベースで安値更新。先週末からお伝えしている通り「12,572円をも割り込んでくると11,800円前後まで下落する可能性もあるだけに注意が必要です」との見方継続となります。