先週末のNY市場はFRB公定歩合0.25%引き下げ発表を背景に堅調な動きで始まったがニューヨーク連邦準備銀行がベアースタンズへ資金供給を行うとの発表をキッカケに再び金融大手に対する信用不安が高まって来た事から大引けにかけて下落に転じてダウ194ドル安ナスダック51p安、シカゴ225先物も12.110円引けといずれも大幅な下落となっている。これを受けた東京市場は朝から全般的に売り物が入って152円安で始まり為替が1ドル95円台に入った事から550円安の安値を付けて大引け454円安の11.787円引け、先物出来高22万4.036枚の大商いで11.750円引けとなっている。先週末のイタリアに於ける大手銀行の損失拡大と複数のヘッジファンド破綻の噂に続いてNY市場に於いて大手金融機関の損失が拡大する可能性があると報じられた事に依って再び世界的な信用不安が巻き起こっており、これを背景にとする為替に於ける大幅な円高東京市場の相場を崩した本日の動きである。全体相場については本日で一旦崩れているだけにアメリカを中心とするサブプライムローン問題に対する改善策と相場の落ち着きが建て直しに入るキッカケとして望まれる所であるが、相場の中身に於いては本日の大幅下落の中でも柱となっている一角が逆行高となっている点に注目である。全体が弱くとも柱が強く動いているという事は相場は生きている証明であり、次の変化に期待したい。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年3月17日の東京株式市場は日経平均株価が大幅続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅下落。DOWは−194ドルの11951ドル、NASDAQ総合指数は−51.12ポイントの2212.49ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−90円の12,110円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3460万株、買い2610万株、差し引き850万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場は米株相場の大幅下落や円高の進行が嫌気され全面安商状。日経平均株価始値12,089円と前日終値12,241円から152円安くスタート。幅広い銘柄に売り物が広がり、前日比−550円の11,691円まで下げ幅を拡大する場面が見られました。その後も下値での推移が続き、引けは−454円の11,787円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり179銘柄、値下がり1,507銘柄、変わらずは35銘柄。東証1部の売買代金は2兆5,599億円、売買高は24億5,200万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は主力株を中心に幅広い銘柄が売られ日経平均株価が大幅続落となりました。米NY株式市場の暴落と、12年半ぶりの1ドル=97円割れとなった円高進行などが嫌気され朝方から大きく売られております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など大手不動産株が売られ続落。

 明治海運(9115)、川崎汽船(9107)、新和海運(9110)など海運株や、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)など自動車株、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株や、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、京セラ(6971)、アドバンテスト(6857)などハイテク株も揃って売られました。
 また、三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)など損保株や、アイフル(8515)、武富士(8564)、プロミス(8574)などノンバンク株も売られました。

 一方、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株の一角や、日本冶金工業(5480)などが買われております。目立った銘柄では、今期黒字転換が好感されたアビリット(6423)が連日のストップ高となり東証1部上昇率ランキングトップに君臨。08年4月期第3四半期決算発表からツルハホールディングス(3391)、日東製網(3524)が上昇。
 その他、富士ソフト(9749)、アサヒプリテック(5855)、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(4756)、東洋埠頭(9351)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売りに押され続落。主力株では、スパークス・グループ(8739)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、アクロディア(3823)、ザッパラス(3770)、ngi group(2497)などが上昇いたしましたが、楽天(4755)、ミクシィ(2121)、ワークスアプリケーションズ(4329)、GCAサヴィアングループ(2174)、日本風力開発(2766)、フルスピード(2159)などは売られました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数がそろって続落となりました。

 個別では、ビービーネット(2318)、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(4281)、エフェクター細胞研究所(4567)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、アールシーコア(7837)がストップ高。その他、AQインタラクティブ(3838)、エムティーアイ(9438)、ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(4815)、エリアリンク(8914)、ウェブドゥジャパン(2138)、ファンコミュニケーションズ(2461)などが買われ上昇いたしました。

 さて、米NY株式市場が急反落となり東京株式市場が週明けから大きく売られております。「マエストロ」では2月からキャッシュポジションを高めに保ち資金を守りながら『大底』を待つスタンスを継続してきましたが、更にズドーンと下げてくると「積極買い」となりますので、買いに出られるよう徐々に準備をしていきます。
 「買い」は暴落している不動産銘柄・不動産ファンド銘柄を筆頭に下落幅の大きい銘柄を狙います。「ここだ!」と思われる場面では会員ページで強気買い銘柄の提案も予定しております。大きく儲けるチャンスが近づいております。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−454円の11,787円と続落し安値を更新。先週末の米NY株式市場は下落。資金繰り悪化の米大手証券ベアー・スターンズに対し、ニューヨーク連邦準備銀行がJPモルガン・チェースを通じて資金供給を行うとの発表から、サブプライムローン問題からの信用収縮が深刻化するとの懸念が強まり大幅安となりました。
 東京株式市場は、米NY株式市場の大幅下落、円高方向に加速する為替、シカゴ平均株価先物大証終値−90円の12,110円と安く回ってきたことなどから売り優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は−152円の12,089円と安く始まりました。安寄り後もズルズルと売られ−514円の11,726円で前場の取引を終えました。後場入り直後には−550円の11,691円まで売られた場面がありましたが、その後は売り方の買戻しも手伝い下げ幅を縮小。引けは−454円の11,787円で本日の取引を終えました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは●●○●○●●○○●●●と「4勝8敗」。25日移動平均線は13,199円と下向き。日足は下放れで幅のある陰線を形成。

 2月下旬から「12,572円をも割り込んでくると11,800円前後まで下落する可能性もあるだけに注意が必要です」と書かせて頂いておりますが、その流れが継続。本日はとうとうその11,800円を割り込むまでの下落となりました。
 下落に次ぐ下落からテクニカル的にはいつ反発に転じても可笑しくない位置となりました。日柄を見るとあと1週間ほど下向きの動きが続くことが予想されますが、本日11,800円割れの11,787円まで下げており、ここから反騰し「底入れ」となっても可笑しくはありません。大底打ちからの反騰開始を待つ形となります。