本日の東京市場、昨日の大幅下落に対してとりあえずの反発となっているがNY市場の方向性が定まっていない事から中身の伴わない弱い相場付きとなっている。再びサブプライムローン問題に火が点いたNY市場の昨日はベアースタンズの事実上の破綻に続いて心配されるリーマンブラザーズやゴールドマンサックスを中心とする金融大手の決算発表を控えている事から大幅な下落で始まったがニューヨーク連邦準備銀行に依る公定歩合の引き下げと今夜のFOMCに於いて大幅な利下げが発表される事が決定的である事を背景に大引けにかけてプラスに転じてダウ21ドル高ナスダック35p高、シカゴ225先物は11.805円引けという具合である。これを受けた東京市場も41円高で始まり朝方207円高の高値を付けたが後場に入ってほぼ変わらずの6円高まで上げ幅を縮めて大引け176円高11.964円、先物も15万1.799枚の出来高で11.880円引けと力の弱い不安定な動きである。NY市場も東京市場も今夜のFOMCと大手金融機関の落ち着きを待ってからという相場であり、本日の動きはあくまで見送りとして次の変化を見極める事が大切な場面である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年3月18日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は高安マチマチ。DOWは+21ドルの11972ドル、NASDAQ総合指数は−35.48ポイントの2177.01ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+55円の11,805円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2350万株、買い1540万株、差し引き810万株の売り越し観測(金額ベースでも売り越し)でした。

 東京株式市場はリバウンドの動きとなり4営業日ぶりに反発しております。日経平均株価始値11,828円と前日終値11,787円から41円高くスタート。値がさハイテク株を中心に買い戻しが優勢となり上昇。前場は上げ幅が200円超え12,000円に接近する場面もありましたが、後場に入り伸び悩む場面も見られました。引けは+176円の11,964円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,099銘柄、値下がり532銘柄、変わらずは88銘柄。東証1部の売買代金は2兆3,935億円、売買高は22億6,676万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は主力株を中心に押し目買いが入り反発いたしました。上値は重くスッキリとした上昇ではございませんが、前日までの暴落から反発期待の買いが入りました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)など大手銀行株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など大手不動産株が買われ反発。セキュアード・キャピタル・ジャパン(2392)、ケネディクス(4321)、リサ・パートナーズ(8924)など不動産ファンド関連株も買われております。

 三井住友海上火災保険(8752)、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)など損保株や、アイフル(8515)、武富士(8564)、プロミス(8574)などノンバンク株も反発。
 新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、シチズンホールディングス(7762)、オリンパス(7733)、HOYA(7741)など精密機器株も買われ上昇いたしました。

 反面、日本郵船(9101)、川崎汽船(9107)、新和海運(9110)など海運株や、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)など商社株、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が下落。国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、昭和シェル石油(5002)など資源開発株や石油関連株も売られております。
 目立った銘柄では、先日に今期黒字転換が好感されたアビリット(6423)が大幅続伸し3営業日連続で東証1部上昇率ランキングトップに君臨。その他、青木あすなろ建設(1865)、プレナス(9945)、KIMOTO(7908)、DCM Japanホールディングス(3050)、トーア紡コーポレーション(3204)などが買われました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は高安マチマチ。主力株では、楽天(4755)、ミクシィ(2121)、GCAサヴィアングループ(2174)、ACCESS(4813)、サイバーエージェント(4751)などが売られ下落。ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、アンジェス MG(4563)、フルスピード(2159)、ザッパラス(3770)、スタートトゥデイ(3092)などは上昇いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数は下落いたしましたが、ヘラクレス指数は反発しております。

 個別では、アセット・マネジャーズHD(2337)、デュオシステムズ(3742)、MCJ(6670)、オー・エイチ・ティー(6726)、レーサム(8890)などがストップ高。リンク・セオリー・ホールディングス(3373)、さくらインターネット(3778)なども買われております。
 さて、為替が落ち着きを見せたことや米NYDOWの反発もあり、本日は東京株式市場も反発いたしました。先日から注目している不動産銘柄・不動産ファンド銘柄からセキュアード・キャピタル・ジャパン(2392)、レーサム(8890)、アーバンコーポレイション(8868)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などのように動きを見せる銘柄も出てきており、売られっぱなしだった東京株式市場にも少し変化が見られます。

 まだ、明確に「底打ちした」とは言えず積極的に買い向かう場面ではないので、大きなトレードは我慢し資金は温存。キャッシュポジションを高めに保ったまま、買い場の到来を待ちます。本日のように少し戻してから再度グサッグサッとダメ押しで安値を更新してくる動きとなれば、≪大底≫が判り易くなります。ただ、いつもいつも判り易く底入れをするとも限らないので日々動きを見定めていきます。「ここだ!」と思われる場面では会員ページで強気買い銘柄の提案も予定しております。大きく儲けるチャンスは近づいております。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+176円の11,964円と反発いたしました。昨晩の米NY株式市場はNYDOWが上昇。JPモルガン・チェースによる米大手証券ベアー・スターンズの買収が決まり、JPモルガンが大幅上昇。FRB(米連邦準備制度理事会)は公定歩合の緊急引き下げと金融機関への資金繰り案の発表も好感されております。
 東京株式市場は、米NYDOWの反発、円高の一服、シカゴ平均株価先物大証終値+55円の11,805円と高く回ってきたことなどから買い優勢で取引をスタートいたしました。

 日経平均株価は+41円の11,828円と高く始まりました。高寄り後もジリジリと買われ+208円の11,995円まで上昇。後場入り直後に11,793円まで売られた場面がありましたが、引けにかけて買いなおされ+176円の11,964円で本日の取引を終えました。
 中期基調は下向き。短期基調も下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは●○●○●●○○●●●○と「5勝7敗」。25日移動平均線は13,157円と下向き。日足は短い下ヒゲを持つ陽線を形成。

 日経平均株価は4日ぶりの反発となりました。市場では「底入れに繋がる動きとなるのではないか?」と期待する見方も出ております。ただ、この反発もこれまでの大幅下落に対する単なるリバウンドと思われ、買い一巡後は再度安値更新に向かう下げとなる可能性も高いと見ております。
 しっかりと下値が拾われじっくりじっくりと買われる展開となれば、「下げに強くなってきた」「ここまで売られた、買い時だ」と投資家心理も変化が生じることでしょう。ダメ押しの下げがあるのか?上下にもみ合いながらも下値を切り上げ、徐々にトレンドを転換させるのか?底打ち反転の動きがどのようなものになるのか?日々追っていきます。