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新年度相場は厳しい船出
 名実ともに新年度相場入り。新規資金の流入が期待されたが肩透かしに終わった。東証1部の売買代金は前日比2.3%減の2兆886億円、売買高は8営業日連続の20億株割れ。昨年の新年度相場初日は、売買代金が前日比25%増だったことを勘案すると、市場エネルギーの乏しさは否めない。日経平均は3月中旬からミニリバウンド相場が続いているとはいえ、売り方の買い戻し、期末を意識したドレッシング買いで上昇した感が強い。それだけに、25日移動平均(12803円)、心理的な節目の13000円台を回復するには、市場エネルギーの増大は必須とみられるが、新年度相場初日がこの有様では、2008年度相場も先が思いやられる。また、中国株が4%強下落し約1年ぶりの安値となったほか、リーマン、UBSが資本増強を迫られるなど、外部環境も厳しさを増しているようだ。

 寄り付き前に発表された3月日銀短観は、不安だらけの内容だった。代表的な指標である大企業製造業DIが+11と市場予想(+13)を下回り、前回比8ポイントの悪化で4年3ヵ月ぶりの低水準。中小企業に至っては、製造業・非製造業ともマイナス予想となった。また、大企業製造業の設備投資計画は前年度比3.3%減と2002年度以来のマイナス。期初は低目の予想を出すことを勘案しても、厳しい数値とみられる。さらに、2008年度の想定為替レートは、通期では109円21銭(上期は1ドル=109円56銭、下期は108円86銭)。2007年度(115円17銭)より円高を想定しているとはいえ、現状の為替相場(1ドル=100円前後)からは大幅な円安の水準。今回の短観を想定の範囲内と見る向きもあるが、先行き不透明感を浮き彫りにしたと思われる。
名実共に新年度に入った本日の東京市場、NY市場の上昇とシカゴ225先物の12.705円引けを受けて14円高で始まり10時頃から先物を中心にまとまった買い物が入って253円高の高値を付けて大引け130円高12.656円、先物は7万745枚の出来高で12.680引けと堅調な一日となっている。注目された日銀短観は予想の範囲であるがいずれも悪化している事から積極的に動けない市場に対して先物へ大量の買い物を入れる事に依って力で上昇させたという動きの目立つ本日の相場である。これを背景に相場の中身も中低位材料株を中心とする動きで他は高安まちまちの歪な相場付きとなっているだけに明日からの相場の中身に於ける変化に注目したい所である。

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年4月1日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+46ドルの12262ドル、NASDAQ総合指数は+17.92ポイントの2279.10ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+215円の12,705円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2460万株、買い2280万株、差し引き180万株の売り越し観測でした。

 東京株式市場は様子見ムードが強まる中、先物主導で反発いたしました。日経平均株価始値12,539円と前日終値12,525円から14円高くスタート。前日の大幅安の反動もあり大きく上昇。後場入り直後に+254円の12,779円まで上げ幅を拡大いたしました。終盤は売り物に押され伸び悩み、結局+130円の12,656円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,145銘柄、値下がり490銘柄、変わらずは85銘柄。東証1部の売買代金は2兆885億円、売買高は17億4156万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 名実ともに新年度相場入りとなった本日の東京株式市場は堅調です。日銀が寄り付き前に発表した3月企業短期経済観測調査(短観)は大企業製造業DI(業況判断指数)がプラス11と前回に比べ8ポイント低下し、市場予想をやや下回りましたが「織り込み済み」となっていたようで、ジリジリと買われる展開となりました。

 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)、あいおい損害保険(8761)など損保株が上昇。三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東京建物(8804)など不動産株も買われ上昇いたしました。
 また、新日本製鐵(5401)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、東京電力(9501)、関西電力(9503)、東北電力(9506)など電力株が買われております。
 反面、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、大阪チタニウムテクノロジーズ(5726)など非鉄金属株は売られております。

 目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしている銘柄からクミアイ化学工業(4996)が仕手化し+80円の286円のストップ高と暴騰し、東証1部上昇率ランキングトップに君臨。風力発電など代替エネルギー関連から駒井鉄工(5915)、値動きの良い金融株からNISグループ(8571)が上昇。
 その他、井関農機(6310)、エネサーブ(6519)、カカクコム(2371)、エルピーダメモリ(6665)などが買われ、「マエストロ」の注目銘柄からも一休(2450)、日本ビクター(6792)が暴騰し東証1部上昇率ランキング7位・8位に顔を並べております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、ACCESS (4813)、アンジェス MG(4563)、フルスピード(2159)などが売られ下落いたしましたが、ワークスアプリケーションズ(4329)、ミクシィ(2121)、日本風力開発(2766)、アクロディア(3823)などは買われ上昇いたしました。
 新興3市場は、ヘラクレス指数が上昇いたしましたが、JASDAQ平均、マザーズ指数は下落いたしました。

 個別では、「特別会員銘柄」の日本一ソフトウェア(3851)、スタートトゥデイ(3092)がストップ高となった他、UBIC(2158)、テックファーム(3625)、アドバンスト・メディア(3773)、ラ・パルレ(4357)、インデックスHD(4835)などもストップ高まで買われました。
 その他、ネットワークバリューコンポネンツ(3394)、アクセルマーク(3624)、ガンホーオンラインエンターテイメント(3765)、エムティーアイ(9438)などが買われ幅のある上昇を演じております。

 さて、昨日は月末のドレッシング買いが期待される中、日経平均株価が294円安と大きく下落いたしましたが、本日は130円高と急反発いたしました。ただ安い銘柄も散見され、東京株式市場は先物主導で上下にふらふらと揺れる動きとなっております。
 その中、「マエストロ」の『一般会員』提案銘柄から、日本レップ(8992)、日本航空電子工業(6807)、日本証券金融(8511)、日本ガイシ(5333)、乾汽船(9113)、アクセルマーク(3624)、日本ビクター(6792)、一休(2450)と目標達成銘柄が続出。
 『特別会員』提案銘柄からも、昨日のウェブドゥジャパン(2138)、データ・アプリケーション(3848)、ネットイヤーグループ(3622)が揃ってストップ高となったのに続き、本日買いの提案銘柄から日本一ソフトウェア(3851)、スタートトゥデイ(3092)が揃ってストップ高
 その他、GMOインターネット(9449)、ドワンゴ(3715)、リロ・ホールディング(8876)、ホウスイ(1352)、日本製鋼所(5631)、日東精工(5957)、巴コーポ(1921)、シナジーマーケティング(3859)、新光電気工業(6967)、SFCG(8597)、わらべや日洋(2918)などが上昇し目標達成に至るなど好調です。
 まだ提案後に思うように上げてこない銘柄もございますが、じっくりと追っていきます。

 東京株式市場はジリジリと上昇しておりますが安定感の無い動きが続いております。引き続き「上」「下」決めずに個別重視の作戦です。今後も会員ページでは、上昇が期待される銘柄を提案して参りますので、売買の参考にして下さいませ。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+130円の12,656円と反発いたしました。昨晩の米NY株式市場は反発。下落していた金融株を中心に買いが入ったほか、3月のシカゴ購買部協会景気指数が予想を上回ったことなどが好感されました。
 東京株式市場は、朝方発表された日銀短観が市場予想をやや下回りましたが、前日の米NY株高や、シカゴ平均株価先物大証終値+215円の12,705円と高く買われたことなどもあり、売り一巡後は次第高の展開となりました。

 日経平均株価は+14円の12,539円と小高く始まり、もみ合った後に上げ幅を拡大。後場入り直後は+254円の12,779円まで上昇し、引けは+130円の12,656円となっております。
 中期基調は上向き。短期基調は下向きとなっております。日経平均株価のサイコロは●●○○○●○●●○●○と「6勝6敗」。25日移動平均線は12,803円と下向き。日足は上ヒゲを持つ陽線を形成いたしました。

 チャートは25日移動平均線に頭を押さえつけられ上値は重い動きとなっておりますが、市場では新年度相場入りから新規の買い需要に期待する見方も高まっております。ただ、ここから上げるにしても、25日線に跳ね返され一端下落した後に買われる形のほうが綺麗で読みやすい形となります。
 明日は「上」にも「下」にも動ける形となっております。下げても上げても大きな動きになりやすいので、朝方振れた方向で判断していきます。