3日の東京市場は大幅続伸。前場もみ合いから、為替の円安進行を手がかりに後場一段高となった。業種別では、保険、鉱業、水産・農林、証券などが値上り率上位。その一方で、輸送用機器、その他製品、小売、食料品などが軟調に推移した。売買代金上位は、みずほ、トヨタ、三菱UFJ三菱商事任天堂東芝など。

 米国市場は小幅安、CME225は上昇と方向感に乏しく、前日の大幅上昇から朝方は利益確定売りが出るとの見方もあったが、寄り付き直後にやや乱高下した程度で、前場は13200円近辺で底堅い動き。その間、為替相場が102円台前半から円安進行していたことから、徐々に買い安心感が広がった。後場寄りで日経平均先物前場高値(13250円)を上回って寄り付いたことで、上値追いへと弾みがつき、2日連続の高値引けとなった。 東証1部の値上がり銘柄数は952(全体の55%)。前場では1000銘柄超が値下がりしている場面もあった。業種別株価指数は4業種を除いて全て上昇。野村の格下げでトヨタやホンダなど自動車大手が弱含み、食品や地銀の一角も軟調に推移した。一方、主力ハイテク株が軒並み上昇し、石油や鉄鋼、非鉄といった資源関連銘柄も堅調。東芝原発受注報道で日本製鋼所を始めとした原発関連銘柄が人気化した。

 目立ったイベントもなく、米国市場も小動きと材料に乏しかったことを考えると、円安という追い風を差し引いても、高値引けとなった相場に好印象を受けた。前日安かった鉱業や卸売が物色されており、循環物色が効いているようだ。これに商いが伴えば投資マインドもさらに改善されてくるだろう。一方、今晩の米国市場では、新規失業保険申請件数とISM非製造業景況指数が発表される。数値の悪化はある程度織り込まれていると見られるが、予想を大幅に下回った場合は再び株安・ドル安が加速する可能性がある。市場の注目度は非常に高いだけに、足元の大幅続伸が本格反転につながるか、明日の相場は今後の株価動向を占う重要な一日となりそうだ。
本日の東京市場、NY市場はバーナンキFRB議長の発言した景気後退の可能性から下落している一方で強い動きとなっている。朝方は変わらずで始まりこの所の上昇に対する利食いから下落に転じて52円安の安値を付けたが後場から先物を中心にまとまった買い物が入って大引けにかけて一段高の200円高13.389円高値引け、先物出来高9万7.069枚で13.420円高値引けである。ここ数日の強い上昇に対して中身が歪な点について解説して来たが、一方が上昇しては一方が休むつなぎの体勢へ変化して来た可能性も出て来た本日の相場である。この形となると相場の柱が揃って上昇しなくとも上昇の流れ日々つないだ上昇となるが、未だ先物を中心とする上昇であるだけに相場の質についてはもう少々見極めたい所である。
 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年4月3日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反落。DOWは−48ドルの12605ドル、NASDAQ総合指数は−1.35ポイントの2361.40ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+125円の13,305円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3080万株、買い3520万株、差し引き440万株の買い越し観測でした。

 東京株式市場は堅調な動きで3日続伸。日経平均株価始値13,190円と前日終値13,189円から1円高くスタート。前場は前日終値を挟んでもみ合う動きが続きましたが、後場に入ると上昇基調となり上げ幅を拡大。引けにかけて一段高となり、+200円の13,389円と本日高値で引けております。
 東証1部の騰落数は、値上がり952銘柄、値下がり627銘柄、変わらずは144銘柄。東証1部の売買代金は2兆3785億円、売買高は20億7290万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は買いが継続し続伸いたしました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)、あいおい損害保険(8761)など損保株が続伸。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東京建物(8804)など大手不動産株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株が続伸。住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株、三菱マテリアル(5711)、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株も買われました。

 また、NTT(9432)、KDDI(9433)、ソフトバンク(9984)など情報・通信株も堅調。ソニー(6758)、京セラ(6971)、ファナック(6954)などハイテク株も買われ続伸いたしました。
 目立った銘柄では、大幅増益見通しを発表した鈴丹(8193)がストップ高と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。原発関連株から宇徳(9358)、帝国電機製作所(6333)、木村化工機(6378)、三菱化工機(6331)などが揃って上昇。

 「マエストロ」の提案銘柄からは本日買いの『特別会員銘柄』の新光電気工業(6967)が+124円の1,317円と暴騰、同じく『特別会員銘柄』のイオンファンタジー(4343)は+100円の1,034円のストップ高と暴騰。東証1部上昇率ランキング7位・8位と顔を並べております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場はしっかりです。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、オプト(2389)、ACCESS(4813)、スタートトゥデイ(3092)、フルスピード(2159)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、デジタルアーツ(2326)などが買われましたが、ミクシィ(2121)、アンジェス MG(4563)、 アクロディア(3823)などは下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って続伸いたしました。

 個別では、アセット・マネジャーズHD(2337)、さくらインターネット(3778)、ディー・ディー・エス(3782)、データ・アプリケーション(3848)、ジャストシステム(4686)、リプラス(8936)、ベルパーク(9441)などがストップ高まで買われた他、『一般会員持続銘柄』のウェブマネー(2167)が暴騰、良い動きとなりました。

 さて、東京株式市場は後場に入り上げ幅を拡大。これまでは後場に入り売られ日足は陰線をつけることが多かったのですが、ここにきて堅調な動きが続いております。ただ、資金の動きは早く短期資金が向かう銘柄も日毎に変わります。
 丁寧に見るのでしたら、新規買いは下落待ちとなりますが、仕手性株や投資家人気の高い銘柄に動きが出た場合には、飛び乗り・飛び降りのサクサクトレードで狙っていきます。 仕手性銘柄では、蛇の目ミシン工業(6445)をマーク。腰折れとなれば素早い手仕舞いが必要となりますが、チャートは綺麗な三角持合いを形成し『上放れ』が期待されます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+200円の13,389円と続伸。昨日に続き本日も高値引けとなりました。昨晩の米NY株式市場は反落。反動安となっております。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で、年前半のマイナス成長の可能性に言及したことなどが嫌気されております。
 米NY株式市場は下落いたしましたが、シカゴ平均株価先物大証終値+125円の13,305円と小高く回ってきたこともあり、東京株式市場は方向感無く取引を開始。

 日経平均株価は−1円の13,190円でスタート。寄り付き後には前日の大幅高の反動もあり−52円の13,137円まで下押す場面もありました。しかし大きな崩れは無く前場はもみ合う動きが続きました。後場に入ると先物主導で上昇。引けは+200円の13,389円となりました。
 中期基調は上向き。短期基調も上向き継続。日経平均株価のサイコロは○○○●○●●○●○○○と「8勝4敗」。25日移動平均線は12,752円と下向き。日足は前日に続き陽線を重ねております。

 日経平均株価は3月17日安値の11,691円から本日13,389円まで1,169円幅の上昇(14.52%)に達しており、「反発は25日移動平均線程まで」と見ていた中、予想以上に強い動きとなっております。しかしリバウンド期間もある程度経過し、そろそろ一服・短期調整入りとなっても可笑しくない日柄となります。
 中長期的には、まだまだ上値が残されているものと思われますが、いっぱいとなった後にはズルズルと下落することが予想されますので、ここからは上げれば上げるだけ次の下げに対し注意をしていきます。新規の買いは焦らずに押し目を待つ形となります。