日経平均は2日に付けた直近の戻り高値(13389円)を更新し、心理的な節目の13500円を回復が視野に入った。足下で戻り歩調が続いているが、とりわけ下値の固さが目立つ。3月17日に年初来安値をつけて以降、きょうまで14営業日あるが、そのうち実に12営業日の日足が陽線。高値警戒感などから前場軟調に推移しても、後場に切り返すというパターンが続いており、売り方による買い戻しを誘発している。市場予想を下回るマクロ統計が相次いでいるにも関わらず、反応が限定的なだけに、悪材料は織り込み済みとの見方が台頭しているようだ。

 とはいえ、3月日銀短観、米3月雇用統計の厳しい内容を勘案すれば、悪材料が出尽くしたとは考えにくい。また、今後本格化する企業業績に対する警戒感も強い。今週は国内でイオン、セブン&アイ、ローソンなど小売大手の本決算発表が相次ぐほか、米国市場でも今夜のアルコアを皮切りに1Q決算がスタートする。足元の実績は勿論のことながら、今後の見通しが市場予想を上回るか否か注目されよう。

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年4月7日の東京株式市場は日経平均株価が反発いたしました。
先週末の米NY株式市場は小動き。DOWは−16ドルの12609ドル、NASDAQ総合指数は+7.68ポイントの2370.98ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値+40円の13,320円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3190万株、買い2980万株、差し引き210万株の売り越し(金額ベースでは買い越し)観測でした。

 東京株式市場は堅調。日経平均株価始値13,240円と前日終値13,293円から53円安くスタート。売り優勢で始まりましたが、売り一巡後はプラスに転じ上昇。後場に入って一段高となり13,400円台で推移いたしました。引けは+157円の13,450円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり1,169銘柄、値下がり445銘柄、変わらずは112銘柄。東証1部の売買代金は2兆1515億円、売買高は18億3210万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は買いが広がり反発いたしました。
 個別では、日本興亜損害保険(8754)、損保ジャパン(8755)、ニッセイ同和損害保険(8759)など損保株や、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東京建物(8804)など大手不動産株が上昇。
 三菱マテリアル(5711)、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株や、ソニー(6758)、京セラ(6971)、キヤノン(7751)などハイテク株が買われております。

 また、関東天然瓦斯開発(1661)、石油資源開発(1662)、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)など資源開発株や、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、AOCホールディングス(5017)など石油株が上昇。伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)、三菱商事(8058)、双日(2768)など商社株も買われました。

 目立った銘柄では、イオン北海道(7512)が暴騰し東証1部上昇率ランキングトップとなり、三井松島産業(1518)、三井鉱山(3315)、住友石炭鉱業(1503)など石炭株も上昇。その他、シルバー精工(6453)、ローランド ディー.ジー.(6789)、富士興産(5009)、井関農機(6310)、日東製網(3524)、日立製作所(6501)などが大きく買われております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場はネット関連株が買われ堅調です。主力株では、楽天(4755)を始め、スパークス・グループ(8739)、ミクシィ(2121)、サイバーエージェント(4751)、スタートトゥデイ(3092)、アクロディア(3823)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)、デジタルアーツ(2326)などが上昇しております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って上昇いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたマネースクウェア・ジャパン(8728)、エイチアイ(3846)を始め、アライヴ コミュニティ(1400)、ネクストジャパンHD(2409 )、イーコンテクスト(2448)、ファンコミュ(2461)、フォーバルクリエーティブ (2724)、ネットイヤーグループ(3622)、エイティング(3785)、アイル(3854)、SBIフューチャーズ(8735)、リプラス(8936)などがストップ高
 その他、本日買いの特別会員銘柄のカウボーイ(9971)が+50円の166円まで買われるなど大暴騰を演じた他、ネットプライスドットコム(3328)、テクノアルファ(3089)なども大きく買われました。

 さて、先週末の反落から「これで短期調整入りか」とも思われましたが、買い直され日経平均株価は戻り高値を更新。13,500円も手が届きそうな位置に差し掛かってきました。新興市場でも楽天(4755)、サイバーエージェント(4751)、デジタルアーツ(2326)など時価総額上位銘柄が買われた他、これまで大きく売られていた小型株にストップ高まで買われる銘柄が出るなど動きは悪くはありません。
 日経平均株価の過熱感が気にされますが、個別重視で高値を抜けてきた銘柄や、底値もみ合いから急伸し目覚めた銘柄などをマークしていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+157円の13,450円と反発。先週末の米NY株式市場は小動き。金融機関の追加評価損計上懸念や、3月米非農業部門雇用者数が前月比8万人減となり3ヶ月連続で減少したことなどが足を引っ張っております。
 東京株式市場は、朝方売られた場面がありましたが「欧州経由で合計450億円の買いバスケット」が観測されるなど売り一巡後は反発に転じました。

 日経平均株価は−53円の13,240円と小安くスタート。寄り付き後には−65円の13,228円まで下押す場面もありましたが、大きな崩れは無く、次第に買い安心感が広がり引けにかけて上昇。結局+157円の13,450円と戻り高値を更新し本日の取引を終えました。
 中期基調は上向き。短期基調も上向き継続。日経平均株価のサイコロは○●○●●○●○○○●○と「7勝5敗」。25日移動平均線は12,721円と下向きからフラットに近い形に。日足は陽線を形成し上昇継続となっております。

 上海、香港などアジア主要株式市場の上昇や、円安方向に戻した為替なども買い安心感につながり、本日高値は+192円の13,485円と13,500円まであと15円に迫る場面がありました。
 先週末に書かせて頂きましたが「日経平均株価はリバウンド期間も安値から14営業日が経過し、そろそろ一服・短期調整入りとなっても可笑しくない日柄となっております。
 中長期的には、まだ上値が残されているものと思われますが、いっぱいとなった後にはズルズルと下落することが予想されますので、ここからは上げれば上げるだけ調整入りへの転換に対し注意をしていきます。新規の買いは焦らずに押し目を待つ形となります。