14日の東京市場は大幅反落。米国株安を受けて朝方から大きく売り込まれ、終始売り優勢となった。業種別では、値上り業種は鉱業のみで、証券、不動産、医薬品、電気機器などが大幅安。売買代金上位は、みずほ、武田薬品、三井住友、三菱UFJ三菱商事任天堂芝など。

 米国市場はGEの減益決算を手がかりにダウ平均が250ドル安、ナスダックが61ポイント安、CME225が大証比-305、為替は一時1ドル100円台突入と、株安要因が勢揃い。日経平均株価は13132円で寄り付いた後は一気に13000円割れまで下落。その後は一度も13000円を上回ることなく、安値もみ合いで推移した。 東証1部の値上がり銘柄数は225(全体の13%)、値下がり銘柄数は1455(同84%)。前場は全業種別株価指数が値下がりとなる全面安の展開。好決算銘柄や、前引け後やザラ場に増額修正を発表した銘柄などが物色されたものの、主力銘柄の低迷で商いを手控える向きが強まり、東証1部の売買高は、全日立ち会いとしては今年最低の15.7億株を記録した。

 市場では今週に決算発表が本格化する米企業の中でも、メリルやシティグループなどの金融機関に注目が集まっていたが、先週末に発表したGEの減益決算が大きな落とし穴となった。減益理由が信用収縮を背景とした金融事業の苦戦だったため、個人向け金融事業を手掛けている他の製造業でもサブプライム関連の損失拡大リスクを高める要因につながった。東京市場ではサブプライム関連の損失に関して、今のところ金融機関を中心としたニュースがメインであるが、米国市場の動向を受けて、製造業にも疑問の目が向けられる可能性が高まったといえよう。米企業決算を通じて、サブプライムローン問題の根深さを改めて認識させられる一週間になりそうだ。

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年4月14日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反落いたしました。
先週末の米NY株式市場は大幅下落。DOWは−256ドルの12,325ドル、NASDAQ総合指数は−61.46ポイントの2290.24ポイントとなりました。
 シカゴ平均株価先物大証終値−305円の13,055円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2100万株、買い1960万株、差し引き140万株の売り越し(金額ベースも売り越し)観測でした。

 東京株式市場は先週末の米株式市場の大幅安が嫌気され全面安となりました。日経平均株価始値13,132円と前日終値13,323円から191円安くスタート。先週末大きく反発した反動もあり幅広い銘柄が売られました。後場に入っても反発する場面は見られず13,000円を割り込んだまま下値で推移いたしました。引けは−406円の12,917円で本日の取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり225銘柄、値下がり1,455銘柄、変わらずは45銘柄。東証1部の売買代金は1兆8683億円、売買高は15億777万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は主力株を筆頭に幅広い銘柄が売られました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、みずほフィナンシャルグループ(8607)など大手銀行株の一角や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)、新光証券(8606)など証券株が売られ反落。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)など不動産株や、ソニー(6758)、京セラ(6971)、ファナック(6954)、キヤノン(7751)などハイテク株も下落。新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、三菱マテリアル(5711)、三井金属(5706)、DOWAホールディングス(5714)など非鉄金属株も売られ下落いたしました。
 また、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、いすゞ (7202)、ホンダ(7267)など自動車株や、NTT(9432)、NTTドコモ(9437)、KDDI(9433)など情報・通信株も大きく売られました。

 その中目立った銘柄では、鈴丹(8193)が仕手性を発揮し+66円の421円と上昇し上昇率ランキングトップに君臨。好決算発表のチヨダ(8185)、仕手性銘柄の中国工業(5974)、新光証券が投資判断を「2」から「2+」に格上げのDCM Japanホールディングス(3050)も上昇。
 また、売上好調のバルス(2738)や好業績が確認されたホギメディカル(3593)、コーナン商事(7516)、イズミ(8273)なども幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落。主力株では、ワークスアプリケーションズ(4329)、アクロディア(3823)、ベストブライダル(2418)、ぐるなび(2440)などが上昇いたしましたが、ミクシィ(2121)、ACCESS(4813)、サイバーエージェント(4751)、フルスピード(2159)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは売られております。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って反落いたしました。

 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたテレウェイヴ(2759)、アールテック・ウエノ(4573)、トレジャー・ファクトリー(3093)が揃ってストップ高となった他、モック(2363)、サイバーファーム(2377)、テクノマセマティカル(3787)、オウケイウェイヴ(3808)、エスケーアイ(9446)などがストップ高まで買われました。
 反面、MICメディカル(2166)、アセット・マネジャーズHD(2337)、ネットプライスドットコム(3328)などは売り物に押され大きく売られております。

 さて、先週末の強い反発からしっかりとした展開が期待された今週の株式市場ですが、米NY株式市場の大幅安を受け、週明けから嫌な動きとなりました。ただ、鈴丹(8193)、中国工業(5974)など仕手性銘柄の一角が大きく買われるなど、主力株が弱い中でも値幅取り期待の短期資金の動きは悪くなく、飛び乗り飛び降りで取れる相場は続いております。
 また、日経平均株価の下げ幅を考えると新興市場銘柄の下げ幅はそれほど大きくなく、マザーズ指数などは引けにかけて下げ幅を縮小するなど押し目を買う動きも出ております。

 「マエストロ」の提案銘柄からは本日デジタルアーツ(2326)が大きく上昇し目標達成となりました。ダイワボウ(3107)も上昇、楽天(4755)も高値圏でしっかりとしており明日以降も期待して見て行きます。
 その他、虹技(5603)、丸山製作所(6316)などの動きも要マークとなります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−406円の12,917円と大幅下落し、再度13,000円をズドンと割り込んできました。先週末の米NY株式市場は大幅下落。米ゼネラル・エレクトリックの第1・四半期決算が減益となったことや、4月米ミシガン大消費者信頼感指数速報値が26年ぶり低水準となったことなどを受け大きく売られております。

 東京株式市場は、米NY株式市場の下落やシカゴ平均株価先物大証終値−305円の13,055円と大きく売られたことなどが嫌気され売り気配で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は−191円の13,132円と安くスタート。安寄り後もズルズルと下落し寄り付き開始直後には13,000円を割り込む水準まで下落いたしました。中国・韓国・香港などアジア株式市場の下落や、ドル安・円高に振れた為替もマイナス材料となっております。
 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●○○○●○●●●○●と「6勝6敗」。25日移動平均線は12,745円と上向き。日足は短い下ヒゲを持つ陰線を形成。先日の陽線を打ち消す形となっております。

 3月17日安値の11,691円から4月7日高値の13,485円まで1,794円幅の上昇。その後、10日の安値12,898円まで587円幅の下落を演じました。週末金曜日に378円幅の上昇を演じ「反発継続か」と思われましたが、本日の下落でそれは否定されております。
 「上昇(反発)はこれで完全にお終い」という訳ではございませんが、本日の下落で買い方は厳しい状態となり、売り方有利の形となりましたので強気な見方は注意が必要です。