日経平均は朝方買い先行も、先週末に付けた戻り高値(14392円)には届かず、戻り待ちの売りに押され伸び悩んだ。先週1週間で550円上昇し、配当利回り長期金利を下回るなど割安感が解消されつつあることも影響しているのかもしれない。一方、上値の重い日経平均を尻目に、大証250種修正平均の上昇が目立つ。同指数は5日続伸で1月4日に付けた年初来高値を更新した。

 日経平均大証250種の構成銘柄は概ね同じだったため、両指数とも上場来高値は1989年末、1990年初に付けた39000円前後でほぼ同水準。その後も概ね同様な値動きをみせていたが、2000年に日経平均構成銘柄が大幅に組み替えられたことで、日経平均はハイテク色の強い指数となり、過去との継続性が失われたと見る向きは多い。その一方で、大証250種は従来通り重厚長大型の素材産業や内需型の企業が色濃く残り、過去との継続性がある。日経平均の昨年高値は18261円とバブル期の半値以下の水準だが、大証修正は34474円とバブル期に迫る水準まで上昇していた。きょうは商品市況の上昇を手掛かりに素材関連の上昇が目立ち、大証修正の上昇に寄与したとみられる。足元では、NY原油、バルチック海運指数が最高値を更新し、個別では三菱商事が昨年10月に付けた上場来高値を更新するなど、資源関連株の上昇が目覚ましい。米国市場は最悪期を脱したとの見方はあるが、ハイテク株に業績面での裏付けがないだけに、当面は素材株主導の相場が続きそうだ。また、日経平均TOPIXのみならず、大証250の値動きも注目していきたい。