日経平均終値ベースで、約2ヵ月ぶりに25日移動平均(MA)の13867円を割り込んだ。先週もザラ場ベースで25日MAを割り込む場面はあったが、終値ベースでは辛うじて死守していただけに、今回は正念場を迎えたと言っても過言ではなかろう。前回、終値ベースで25日MAを割ったのは3月3日で、再び25日MAを奪回するのに約1ヵ月要したことを勘案すると、暫く日柄調整を余儀なくされる可能性が高いと思われる。さらに、外部環境の悪化なども加われば、12日に付けた直近安値(13540円)及び、心理的な節目の13500円を割り込むと調整色を強める可能性も否定できない。

 相場に下げ転換のシグナルが灯ったにも関わらず、高値警戒感が払拭されていないようだ。相場の過熱感を示唆する東証1部の騰落レシオ(25日移動平均)をみると、買われ過ぎと言われる「120%」を下回ったとはいえ、114.65%(前日比-11.81ポイント)と依然として高水準にある。また、市場エネルギーの低下も懸念されよう。東証1部の売買代金は前週末比17.4%減の2兆341億円に留まった。2兆円割れは辛うじて回避したとはいえ、今月最低を記録。米国市場の3連休の影響で、ある程度商いが細ることは予想されたが、低迷が続けば押し目買い意慾は減退しかねない。今夜の米国市場はメモリアルデーで休場のため、外部環境に大きな変化はないと思われる。それだけに、あすはきょう急落した反動で上昇するのか、きょうの地合いを引き継ぎ下落するのか、今後の相場を占う意味でも重要な1日となりそうだ。