2008年6月17日 15時33分

商い乏しく小動きに終始、平均株価は6円安と3日ぶりに小反落=東京株式市場・17日後場


17日後場の東京株式市場は、平均株価が前日比6円ちょうど安の1万4348円37銭と3日ぶりに小反落したが、方向感に乏しく小動きに終始した。前日に続き、出来高が20億株を割り込むなど薄商いが続いた。

 上海、香港などアジア株がさえず、シンガポール取引所(SGX)で225先物売りが優勢となり、後場寄り後に下げ転換。現地16日付の英フィナンシャル・タイムズ紙電子版で、市場は過度に米利上げを織り込んでいると報じたことで、ドル高・円安一服となったことも上値の重しとなった。一方で、全般堅調に推移した大手銀行株などが下支えし、平均株価はもみ合う展開となった。

 市場では、「前週までの調整からの自律反発も前日の大幅高で一巡。目先は1万4300円水準でもみ合いながら方向性を見極める展開になるだろう。市場の最大の焦点はインフレ懸念と日米経済の落ち込みに集中しており、足元は材料待ちの段階にある」(ちばぎんアセットマネジメント・運用部長・大越秀行氏)との声が聞かれた。

 東証1部騰落銘柄数は値上がり890、値下がり700。出来高は18億690万株。売買代金は2兆265億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=107円台後半(16日終値は1ドル=108円48銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では全33業種中18業種が上昇。Jパワー <9513> 、中部電 <9502> など電力・ガス株が買われ、業種別値上がり率首位。商船三井 <9104> 、川崎汽 <9107> など海運株も堅調。NTT <9432> 、ソフトバンク <9984> など情報・通信株も買い優勢。みずほ <8411> 、三井住友 <8316> など銀行株もしっかり。個別では、PS三菱 <1871> や、サンフロンテ <8934> 、ランビジネス <8944> などがストップ高比例配分。ほか、東京ドーム <9681> 、日金属 <5491> などが大幅高となった。

 半面、みずほ証が投資判断「3」(中立)に引き下げたJFE <5411> 、神戸鋼 <5406> など鉄鋼株が軟調。ドル高・円安一服を受け、ホンダ <7267> 、トヨタ <7203> など自動車株や、アドバンテス <6857> 、ニコン <7731> 、東エレク <8035> など値がさハイテク株も指数の重しとなった。個別では、フルキャスト <4848> がストップ安比例配分。ほか。東北ミサワ <1907> 、ハニーズ <2792> 、大東紡 <3202> などが値下がり率上位となった。