18日後場の東京株式市場は、上値慕いの値動き。平均株価は前日比104円45銭高の1万4452円82銭と反発した。

 上海・香港などアジア株の堅調推移を背景に、後場寄りから買い優勢。心理的フシ目である1万4500円を手前に上値の重さが意識されたが、「主力株中心に海外マネーが入っている」(外資系証券)といい、不動産や海運、値がさハイテク株などが指数を押し上げ。平均株価は一時121円高まで上げ幅を広げた。

 市場では、「東京株式市場は、他の海外市場と異なり、下値が固まっている。アジアから日本に資金移動があるのではないか。また、個人投資家が高速売買して利益を上げており、回転が利き始めている」(米系証券)との声が聞かれた。

 東証1部騰落銘柄数は値上がり892、値下がり664。出来高は18億4666万株。売買代金は1兆9890億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=108円台前半(17日終値は1ドル=107円74銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では全33業種中24業種が上昇。郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株や、菱地所 <8802> 、野村不HD <3231> など不動産株に買いが継続。京セラ <6971> 、オリンパス <7733> 、TDK <6762> など値がさハイテク株も堅調。ホンダ <7267> 、マツダ <7261> など自動車株や、ブリヂス <5108> 、浜ゴム <5101> などタイヤ株も買われた。マルハニチロ <1334> 、日水 <1332> など水産株が上昇。

 個別では、18日付株式新聞速報ニュース「2時の注目株」で取り上げたミタチ産業 <3321> や、ゴールドマン証が投資判断「買い」に引き上げたNECエレ <6723> のほか、PS三菱 <1871> 、古河電池 <6937> などがストップ高比例配分となった。

 半面、日本興亜 <8754> 、三住海上 <8725> など保険株が軟調。岡三 <8609> 、野村 <8604> など証券株の一角もさえない。個別では、労働組合による提訴が伝わったテクモ <9650> が値下がり率トップ。ほか、フルキャスト <4848> 、パーク24 <4666> 、平和 <6412> などが急落した。