2008年6月19日 15時36分

平均株価は322円安と大幅反落、海外株安背景に下げ幅を拡大=東京株式市場・19日後場


19日後場の東京株式市場は、一段安。平均株価は前日比322円65銭安の1万4130円17銭と大幅反落した。東証1部の騰落銘柄数で値下がり銘柄数が1495銘柄(値上がりは165銘柄)と全体の86%強に達し、全面安商状となった。

 上海や韓国などアジア株が全面安となったうえ、GLOBEX(シカゴ先物取引システム)での米株価指数先物軟調推移が市場心理を後退させ、下げ幅を拡大。為替市場でユーロ買い・ドル売りの動きからドル・円が下落したことも重しとなり、先物への断続的な売りに、平均株価は一時383円安まで値を下げた。

 市場では、「平均株価は大幅安となったが、良いおしめり。材料株が連日のように値を飛ばしているところを見ると、個人投資家の手元資金は回転が利いているうえ、潤い始めているのだろう。あす設定の『ダイワ割安株チャンス2008』に対する期待感もある。ただ、指数のブレが大きくなっており、波乱含みの展開は続きそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 東証1部の出来高は21億2494万株。売買代金は2兆1737億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=107円台後半(18日終値は1ドル=108円17銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では全33業種中31業種が下落。新光証券 <8606> 、大和証G <8601> など証券株や、住友信託 <8403> 、三井住友 <8316> など銀行株が下げ基調。フィデック <8423> 、芙蓉リース <8424> などノンバンク株にも売りが継続した。サンフロンテ <8934> がストップ安ウリ気配となったほか、住友不 <8830> 、野村不HD <3231> など不動産株も軒並み売られた。

 ドル・円の下落を受け、ホンダ <7267> 、トヨタ <7203> など自動車株や、ブリヂス <5108> 、洋ゴム <5105> などタイヤ株も下げ基調。ファナック <6954> 、アドバンテス <6857> など値がさハイテク株も下押した。個別では、前場に年初来高値を更新したPS三菱 <1871> が利益確定売りに押されストップ安比例配分となり、値下がり率トップ。ほか、田崎真珠 <7968> 、ゴルドウイン <8111> 、TDCソフト <4687> も急落した。

 半面、個別で、東特線 <5807> 、アドバネクス <5998> などがストップ高比例配分。JA全農による肥料販売価格引き上げ報道を受け、コープケミ <4003> 、チッカリン <4031> など肥料関連銘柄が大幅高となったほか、新神戸電 <6934> 、古河電池 <6937> など電池関連も買いが継続した。