本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年6月19日の東京株式市場は日経平均株価が大幅反落いたしました。
昨晩の米NY株式市場は続落。DOWは−131ドルの12,029ドル、NASDAQ総合指数は−28.02ポイントの2,429.71ポイントでした。
 シカゴ平均株価先物大証終値−155円の14,285円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り1900万株、買い3010万株で、差し引き1110万株の大幅買い越し(金額ベースも買い越し)でした。

 東京株式市場は幅広い銘柄が売られ大幅に反落。日経平均株価始値14,324円と前日終値14,452円から128円安くスタート。前日の米NY株式市場の続落をきっかけに軟調ムードが広がり、じりじりと下げ幅を拡大しました。ザラ場安値は−383円の14,069円。引けは−322円の14,130円で本日取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり165銘柄、値下がり1,495銘柄、変わらずは58銘柄。東証1部の売買代金は2兆1,737億円、売買高は21億2,494万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は米NY株式市場の下落などを嫌気し大幅下落。一部の材料株を除き多くの銘柄が売られ全面安の様相となっております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など銀行株や、野村ホールディングス(8604)、大和証券グループ本社(8601)など証券株が売られ下落いたしました。

 また、野村不動産ホールディングス(3231)、三井不動産(8801)、三菱地所(8802)など不動産株、日本興亜損害保険(8754)、あいおい損害保険(8761)、ミレアホールディングス(8766)など損保株が下落。
 新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、東邦亜鉛(5707)、東邦チタニウム(5727)など非鉄金属株、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)、丸紅(8002)など商社株、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)など海運株などが売られ下落。

 更に、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、ホンダ(7267)など自動車株、ブリヂストン(5108)、横浜ゴム(5101)などタイヤ株が売られ下落いたしました。

 その中目立った銘柄では、アドバネクス(5998)がストップ高を重ねたのを始め、東京特殊電線(5807)、沖電線(5815)など電線株が大幅上昇。全国農業協同組合連合会が肥料価格を値上げするとの報道からコープケミカル(4003)、片倉チッカリン(4031)などが上昇。その他、日本インター(6974)、新神戸電機(6934)、高岳製作所(6621)、古河電池(6937)などが上昇いたしました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落いたしました。主力株では、楽天(4755)を始め、SBIイー・トレード証券(8701)GCAサヴィアングループ(2174)、ACCESS(4813)、サイバーエージェント(4751)、サイバー・コミュニケーションズ(4788)、フルスピード(2159)、アルデプロ(8925)などが揃って下落いたしましたが、ワークスアプリケーションズ(4329)、デジタルアーツ(2326)などはしっかり。

 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数は反落いたしました。
 個別では、地域新聞社(2164)、ラ・パルレ(4357)、カルナバイオサイエンス(4572)などがストップ高まで買われた他、ニューフレアテクノロジー(6256)、プライムワークス(3627)などが逆行高となっております。

 しかし強烈な下落となりました。これまで強い動きをしていたことから本日の下落で天井をうったとはいえませんが、日経平均株価が6月13日の13,810円を明確に割り込んでくると、日経平均株価の足並みとあわせて主力銘柄の動きは悪化しそうです。
 ただ、電池関連株や食糧関連株、そして本日の電線株など個別株物色は継続しており、値幅狙いの短期資金の動きは悪くありません。引き続き、大きく売り込まれた銘柄の反発狙いと、当日値動きの良い材料株の飛び乗り・飛び降りトレードで取っていく形となります。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−322円の14,130円と大幅反落いたしました。昨晩の米NY株式市場は続落。軟調な企業決算、景気減速懸念や金融セクターをめぐる悪材料を受け、銀行株や自動車株、輸送株を中心に幅広い銘柄が売られました。
 東京株式市場は米NY株式市場の下落や、シカゴ平均株価先物大証終値−155円の14,285円と売られたことなどが嫌気され売り優勢の展開で取引を開始いたしました。

 日経平均株価は−128円の14,324円と安い位置でスタート。安寄り後もズルズルと売られ前場終値は−293円の14,159円と先物主導で大幅安。後場に入っても上海や韓国などのアジア株式市場が全面安となった他、GLOBEXで米株価指数先物が売られたことなども嫌気され一段安。引けは−322円の14,130円。一時−383円の14,069円まで売られた場面がありました。
 中期基調はフラット。短期基調は上向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○●○●●○●○○●○●と「6勝6敗」。25日移動平均線は14,150円と上向きから下向きに転換いたしました。日足は陰線を形成。

 昨日までの高値チャレンジに水を挿す下落となりました。本日の下落から市場では『高値抜き失敗から調整入り』と相場の転換を予測する見方も出ておりますが、トレンドラインは割り込んではいないので本日の下落だけで『売り転換』とは判断できません。
 日経平均株価は大きな調整が無いまま3月17日の安値11,691円から上昇を続けてきたため過熱感が高く、明日以降も陰線を重ねると調整局面入りとなる可能性も出てきますので、明日以降の動きには注意が必要です。
 明日以降、早くに14,400円台に乗せてこなければ、13,900円から14,400円前後の範囲で上下にもみ合うボックスの動きとなりそうです。