2008年6月20日 15時37分

平均株価は188円安と大幅続落、先物売りに下げ幅を拡大=東京株式市場・20日後場


20日後場の東京株式市場は、下げ幅を拡大。平均株価は前日比188円09銭安の1万3942円08銭と大幅続落し、終値で1週間ぶりに1万4000円台を割り込んだ。

 上海、香港株が上昇したことを背景に後場寄りは下げ渋ったが、先物市場で再び売り圧力が増し、平均株価は軟化。「欧州系ファンド売りが続いている」(準大手証券)との指摘が聞かれ、前日から続いている「邦銀が債券ディーリングで大きな損失を出した」(市場筋)などのうわさも手控え要因となり、一時226円安まで値を下げた。売り一巡後は、「ダイワ割安株チャンス2008」(上限1500億円)の設定額が564億円と順調だったこともあり、安値もみ合いとなった。

 市場では、「先物主導の展開が続いており、相場の不安定さを裏付け、上下のブレが大きくなっている。直近で人気化している個別材料株には利益確定売りが出ているが、上値が重い主力株に比べ、まだ分があると見ている。ただ、全体の相場が一段の上昇となるには、ファンダメンタルズなど基本的な条件がそろうことが必要だろう」(別の準大手証券)との声が聞かれた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり357、値下がり1248。出来高は20億2263万株。売買代金は2兆1171億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=107円台後半(19日終値は1ドル=107円51銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では全33業種中31業種が下落。NY原油先物安を背景に、国際帝石 <1605> 、石油資源 <1662> など資源開発株や、AOCHD <5017> 、新日石 <5001> など石油株が軟調。THK <6481> 、オルガノ <6368> など機械株にも売りが続いた。三菱UFJ <8306> 、中央三井 <8309> など銀行株や、新光証券 <8606> 、野村 <8604> など証券株、ジャフコ <8595> 、NIS <8571> などノンバンク株も下押した。

 京セラ <6971> 、東エレク <8035> 、ソニー <6758> など値がさハイテク株も指数を押し下げ。清水建 <1803> 、大林組 <1802> など建設株も下落。TBS <9401> 、KDDI <9433> など情報・通信株も売られた。個別では、直近で人気化していたアドバネクス <5998> 、古河電池 <6937> などが大幅安となった。

 半面、王子紙 <3861> 、レンゴー <3941> などパルプ・紙株が小幅高。個別では、08年5月期連結業績予想の下方修正でアク抜け感が高まったハニーズ <2792> が値上がり率トップ。09年2月期第1四半期連結決算で2ケタ経常増益となったイオンディラ <9787> や、東洋糖 <2107> 、甜菜糖 <2108> など砂糖株が買われた。