2008年6月27日 15時51分

平均株価は7連敗に277円安、約2カ月ぶりの安値水準=東京株式市場・27日後場


27日後場の東京株式市場は、平均株価が前日比277円96銭安の1万3544円36銭と7連敗。07年11月2日〜13日の8日続落以来の連続安となり、終値で4月24日以来約2カ月ぶりの安値水準となった。

 昼休みの立ち会い外バスケット取引が買い決め優勢だった流れを受け、後場寄りは戻りを試したが、アジア株の全面安などが上値を抑え、安値圏で停滞。一部で、米AIG保険子会社の証券貸し出し部門が過去1年間で合計130億ドルの評価損を被ったことにより、親会社AIGの負担が5億ドルの計画から最大50億ドルまで膨らむと報じられたことで、平均株価は一時368円安まで下げ幅を拡大した。大引けにかけては、買い戻しなどでやや下げ渋り、1万3500円台は維持した。

 市場からは、「1万3500円水準が下値メドとして意識されているが、上値は重い。来週には国内で6月日銀短観、米国で6月米雇用統計などが発表されるが、ポジティブな材料は出難く、当面は1万3500円前後で値固めとなりそう」(大手証券)との声が聞かれた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり328、値下がり1329。出来高は19億6578万株。売買代金は2兆2759億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=107円前後(26日終値は1ドル=108円08銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では、全33業種中、31業種が下落。米金融株安を受け、三井住友 <8316> 、りそなHD <8308> など銀行株や、大和証G <8601> 、岡三 <8609> など証券株に売りが継続。アイフル <8515> 、OMCカード <8258> などノンバンク株や、T&DHD <8795> 、ニッセイ同和 <8759> など保険株も下げ基調。CB発行による希薄化が懸念されたURBAN <8868> が上場来安値を更新したほか、ジョイント <8874> 、菱地所 <8802> など不動産株も下落した。

 米ハイテク株安、ドル安・円高を背景に、ファナック <6954> 、京セラ <6971> など値がさハイテク株が大幅安。ホンダ <7267> 、スズキ <7269> など自動車株や、住友ゴム <5110> 、ブリヂス <5108> などタイヤ株も軟調。個別では、グッドウィル <4723> が連日のストップ安比例配分。フルキャスト <4848> も一時ストップ安に売られたほか、オルガノ <6368> 、鶴見製 <6351> などが急落した。

 半面、料金改定を発表し、野村証が投資判断「3」(中立)に引き上げた東電 <9501> や、東北電 <9506> など電力株に物色が継続。個別では、大口買いが入ったCFS <8229> が一時ストップ高に新高値。ほか、米系証券による格上げが観測された日水 <1332> や、ソースネクスト <4344> 、ナカバヤシ <7987> などが大幅高となった。