平均株価は2カ月半ぶりに1万3500円割れ、8連敗に62円安=東京株式市場・30日後場


30日後場の東京株式市場は、平均株価が下げに転じ、前週末比62円98銭安の1万3481円38銭と8日続落。終値で4月18日以来約2カ月半ぶりに1万3500円を割り込んだ。8連敗は07年11月2日〜13日以来となる。

 昼休みの立ち会い外バスケット取引が「50億円の買い越し」(米系証券)となり、後場寄りはしっかり。ただ、香港・ハンセン指数が下げに転じるなどアジア株のさえない動きに加え、米格付け会社ムーディーズによる日本国債格上げを受け、為替が1ドル=105円台に下落したことが重しとなり、平均株価はマイナス転換。7月1日寄り前に発表される6月日銀短観を前に手控えムードも強く、下値模索となった。

 市場からは、「リバウンド期待や投信による買い観測などがあったが、あすの日銀短観やECB(欧州中央銀行)利上げ観測、米経済指標など今週はイベントが多いため、警戒感が強く働いた。米国株に比べ、日本株は売り込まれる状況ではなく、基本的には下値は限定的と見ている」(銀行系証券)との見方が聞かれた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり796、値下がり816。出来高は18億3402万株。売買代金は2兆988億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=105円台後半(27日終値は1ドル=106円34銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では、全33業種中、値下がり16業種。ドル安・円高基調を受け、ファナック <6954> 、京セラ <6971> 、ソニー <6758> など値がさハイテク株が指数を押し下げ。トヨタ <7203> 、ホンダ <7267> など自動車株もさえない。三井住友 <8316> 、大和証G <8601> 、三住海上 <8725> など金融株も下押した。

 半面、原油高を背景に、国際帝石 <1605> 、新日石 <5001> など石油関連株が堅調。三菱商 <8058> 、住友商 <8053> など商社株も高い。電力料金値上げによる業績改善期待から、東電 <9501> 、関西電 <9503> など電力株も買い優勢。新日鉄 <5401> や、住友鉱 <5713> なども買われた。