平均株価は04年9月以来の9連敗、円高背景に下押し18円安=東京株式市場・1日後場


1日後場の東京株式市場は、平均株価が前日比18円18銭安の1万3463円20銭と9連敗となった。9日続落は04年9月15日〜29日以来。為替市場でのドル安・円高基調が重しとなり、大引けにかけ、下押した。

 平均株価は前日終値を挟んでもみ合う展開。中国・上海総合指数が下げに転じたことを受け、後場寄りは売り優勢となったが、1万3500円割れ局面では下値も限定されるなど方向感に乏しい展開となった。午後2時20分以降、為替市場で欧州金融大手のUBSの追加損失報道を背景に、ドル安・円高が進むと売り物がちとなり、平均株価は再度下押した。

 市場からは、「下値では買いが入るが、上昇すると買いが止まり、売りに押し込まれる状況。円高基調を背景に輸出株は買えず、米重要経済指標の発表を控え、ロングポジションを取りづらいのが本音だろう。具体的に方向感が出始めるのは週明けと見ている」(欧州系証券)との見方が聞かれた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり871、値下がり728。出来高は18億6219万株。売買代金は2兆1176億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=105円台後半(6月30日終値は1ドル=105円32銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では、全33業種中、値下がり17業種。08年12月期連結業績予想を下方修正し、投資判断引き下げが相次いだ東建物 <8804> をはじめ、野村不HD <3231> など不動産株が軒並み安。JFE <5411> 、新日鉄 <5401> など鉄鋼株も下落。三井住友 <8316> 、みずほ <8411> や三住海上 <8725> など金融株も下押した。ドル安・円高基調を受け、ファナック <6954> 、キヤノン <7751> など値がさハイテク株も軟調に推移した。

 半面、JPモルガン証の目標株価引き上げを受け、三菱商 <8058> 、伊藤忠 <8001> や、AOCHD <5017> 、国際帝石 <1605> など資源関連株に買いが継続。東電 <9501> 、東北電 <9506> や、アステラス薬 <4503> 、第一三共 <4568> などディフェンシブ銘柄も物色を集めた。