平均株価は11連敗とスターリン暴落時に次ぐ続落記録、方向感なく20円安=東京株式市場・3日後場


3日後場の東京株式市場は、平均株価が前日比20円97銭安の1万3265円40銭と11連敗。スターリン暴落時の12営業日続落(1953年5月21日〜6月3日)に次ぐ、連続安を記録した。

 上海総合指数の上昇や、昼休みの立ち会い外バスケット取引での買い決め優勢を受け、平均株価は後場寄りにプラス転換。一時40円高となったが、上値を買う向きは限られ、前日終値を挟み、方向感に乏しくもみ合う展開となった。3日のECB(欧州中央銀行)理事会や6月米雇用統計、6月米ISM(サプライマネジメント協会)非製造業景況指数などを控え、見送りムードが強まった。

 市場からは、「今晩のイベントを通過するまでは動けない。ただ、米雇用の悪化やECBによる利上げなどはある程度織り込まれているとみており、影響は限定されるのではないか。市場では一段安を予想する向きもいるが、指標面で買える水準となり、平均株価は1万3000円を瞬間的に割り込む程度にとどまるだろう」(三菱UFJ証券・投資情報部・山岸永幸投資ストラテジスト)との見方が聞こえた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり541、値下がり1077。出来高は22億3881万株。売買代金は2兆5334億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=106円台前半(2日終値は1ドル=106円15銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では、全33業種中、値下がり18業種。三菱商 <8058> 、三井物 <8031> など商社株に売りが継続。JFE <5411> 、新日鉄 <5401> など鉄鋼株や、三菱マ <5711> 、住友鉱 <5713> など非鉄金属株も下押した。板硝子 <5202> 、旭硝子 <5201> などガラス株も軟調。ガイシ <5333> や、京セラ <6971> なども売られた。

 半面、三菱UFJ <8306> 、みずほ <8411> 、大和証G <8601> など金融株が上昇。野村不HD <3231> 、東建物 <8804> など不動産株にも買い戻しが入った。ソフトバンク <9984> 、KDDI <9433> なども買いが継続。サウジアラビアでの大型原油処理施設の受注を発表した日揮 <1963> も堅調だった。