本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年7月9日の東京株式市場は日経平均株価が小幅反発いたしました。
昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+152ドルの11,384ドル、NASDAQ総合指数は+51.12ポイントの2,294.44ポイントでした。
 シカゴ平均株価先物大証終値+320円の13,320円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2260万株、買い1240万株で、差し引き1020万株の売り越し(金額ベースも売り越し)観測でした。

 東京株式市場は上値の重い展開。日経平均株価始値13,169円と前日終値13,033円から136円高くスタート。前場は+251円の13,284円まで上昇し高値圏で推移。後場に入ると一転し下落基調となり前日終値付近まで上げ幅を縮小しました。引けは+19円の13,052円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり793銘柄、値下がり781銘柄、変わらずは145銘柄。東証1部の売買代金は2兆1,369億円、売買高は19億6,661万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は朝高後に上げ幅を縮小、高安マチマチとなっております。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株や、大和証券グループ本社(8601)、野村ホールディングス(8604)など証券株の一角が反発。

 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東京建物(8804)など大手不動産株や、クリード(8888)、パシフィックホールディングス(8902)、ケネディクス(4321)など不動産ファンド関連株が反発いたしました。
 また、新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、武田薬品工業(4502)、エーザイ(4523)など医薬品株、NTTドコモ(9437)、ソフトバンク(9984)、KDDI(9433)など通信株も買われ上昇いたしました。

 反面、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、新日本石油(5001)、昭和シェル石油(5002)、コスモ石油(5007)など石油関連株や、丸紅(8002)、伊藤忠商事(8001)、三菱商事(8058)などは売られ下落。昨日暴騰したベンチャー・リンク(9609)や、これまで大きく買われた三晃金属工業(1972)、巴川製紙所(3878)、古河電池(6937)などが大幅安。ベルーナ(9997)、ゼクス(8913)、フィデック(8423)はストップ安に沈んでおります。

 目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたピーエス三菱(1871)が+80円の333円のストップ高と暴騰し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。売り込まれた不動産関連株からアーバンコーポレイション(8868)、パシフィックホールディングス(8902)、セキュアード・キャピタル・ジャパン(2392)、ジョイント・コーポレーション(8874)が上昇。
 その他、アドバネクス(5998)、日本精線(5659)、コープケミカル(4003)、チタン工業(4098)、オエノンホールディングス(2533)、川田工業(5931)などが上昇いたしました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落いたしました。主力株では、インテリジェンス(4757)、スタートトゥデイ(3092)、フルスピード(2159)、ダヴィンチ・ホールディングス(4314)などが上昇いたしましたが、サイバーエージェント(4751)、ぐるなび(2440)、スパークス・グループ(8739)などは売られ下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って続落いたしました。
 個別では、プロパスト(3236)、グローバル住販(3259)、バンクテック・ジャパン(3818)、イー・キャッシュ(3840)、ネクストジェン(3842)、エイチアイ(3846)、リアルコム(3856)、サンウッド(8903)、アルデプロ(8925)などがストップ高となった他、燦キャピタルマネージメント(2134)、プライムワークス(3627)、エン・ジャパン(4849)などが幅のある上昇を演じました。

 さて、昨日は大幅安で安値更新、そして本日は高寄り後に上げ幅をほとんどなくす弱い動きが続いております。ただ、これまで売られてきた大手銀行株や不動産ファンド関連株に買いが入り反発、新たな動きも出ております。
 銀行株、不動産株がこのまま反発色を強めてくると買い安心感が高まってくるだけに動きを追っていきます。
 個別では、大きく売られた銘柄からリサ・パートナーズ(8924)、AQインタラクティブ(3838)、アイフル(8515)などに注目しておりますが、引き続き慎重姿勢で臨みます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+19円の13,052円と小幅反発いたしました。昨晩の米NY株式市場は上昇。NY原油先物市場の下落が好感された他、バーナンキ米連邦準備理事会議長がプライマリーディーラー向け緊急貸出制度を年末を越えて延長する可能性があると述べたことが好感され金融株が上昇。11日に「iPhone」最新版の発売を控えアップルが上昇、ナスダックの上げを引っ張る形となりました。

 東京株式市場は、米NY株式市場の上昇や円安基調に振れた為替、NY原油先物市場の下落などを好感し、買い優勢で取引を開始いたしました。
 日経平均株価は+136円の13,169円と高い位置で始まりました。高寄り後は上下に振れながらもしっかりとした動きが続きましたが、後場に入ると「イランが中長距離地対地ミサイル9発を試射した」と国営テレビが報道したことから警戒感の強まり軟調に転じ、為替の円高進行も嫌気され上げ幅を縮小。終値は+19円の13,052円と上げ幅のほとんどをなくし取引を終了いたしました。

 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●●●●●●●○●○と、「2勝10敗」。25日移動平均線は13,815円と下向き継続。日足は上ヒゲを持つ陰線を形成いたしました。
 日経平均株価は、+122円の13,360円(7月7日)、−326円の13,033円(7月8日)、本日は+251円の13,284円まで上げた後に13,052円引けと、強弱感が対立し上下に乱れる動きとなっております。

 テクニカル的には陽線を重ねるようなしっかりとした反発となっても可笑しくないのですが、悪材料に敏感で伸び悩むと売り物が湧いてきます。市場では、週末の「オプションSQは13,000円をキープする」との声が多く、徐々にSQを通過した来週からの動きに注意する見方も出ております。
 ここは上下決め付けずに、SQ通過後に上に向かうか?下に落ちるか?実際に振れたほうにつく形となります。