2008年7月10日 15時26分

平均株価は15円高と小幅続伸、アジア株高などが下支えに=東京株式市場・10日後場


10日後場の東京株式市場は、平均株価が前日比15円08銭高の1万3067円21銭と小幅続伸。アジア株の切り返しなどを背景に小高い水準でもみ合った。

 香港・ハンセン指数が上げに転じるなどアジア株の堅調推移を背景に、平均株価は後場寄りにプラス転換。「国内経由で年金買いやオイルマネー流入している」(外資系証券)との指摘も聞かれ、一時87円高まで上昇した。ただ、11日に平均株価オプションSQ(特別清算指数)算出を控え、見送りムードも強く、上値は限定された。

 市場からは、「方向感なく気迷い相場。SQ算出を前に先物主導で上下に振らされたが、1万3000円をにらんだ動きに終始している。平均株価はおおむねボトムゾーンと言えるが、主力株中心に売りがしつこく、SQ通過後に下ブレる可能性も十分ある」(ちばぎんアセットマネジメント・運用部長・大越秀行氏)との見方が聞かれた。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり804、値下がり778。出来高は20億1354万株、売買代金は2兆938億円。午後3時時点の東京外国為替市場は1ドル=106円台後半(9日終値は1ドル=107円52銭)で取引されている。

 東証業種別株価指数では、全33業種中、値上がり18業種。買い戻し主体に住友不 <8830> 、東建物 <8804> など不動産株が大幅高。仏金融大手BNPパリバとCBの買取契約締結が明らかとなったURBAN <8868> は東証1部値上がり率トップとなった。三井住友 <8316> 、三菱UFJ <8306> など大手銀行株も上げ基調。JFE <5411> 、新日鉄 <5401> など鉄鋼株や、ファストリテ <9983> 、ユニー <8270> など小売株も堅調に推移した。

 半面、国際帝石 <1605> 、石油資源 <1662> など資源開発株や、丸紅 <8002> 、伊藤忠 <8001> など商社株に売りが継続。キヤノン <7751> 、東エレク <8035> など値がさハイテク株も下押した。三菱UFJ証が投資判断「4」(やや弱気)に2段階引き下げたベルーナ <9997> が連日のストップ安比例配分となった。