本日の株式市場の全般的な動き

 ■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年7月10日の東京株式市場は日経平均株価が小幅続伸いたしました。
昨晩の米NY株式市場は大幅反落。DOWは−236ドルの11,147ドル、NASDAQ総合指数は−59.55ポイントの2,234.89ポイントでした。
 シカゴ平均株価先物大証終値−85円の13,035円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り2140万株、買い1700万株で、差し引き440万株の売り越し(金額ベースも売り越し)観測でした。

 東京株式市場は銀行株や不動産株に見直し買いが入り小幅ながら続伸いたしました。日経平均株価始値12,934円と前日終値13,052円から118円安くスタート。売り一巡後は前日終値水準まで戻し、後場は小高い位値でもみ合いとなりました。引けは+15円の13,067円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり804銘柄、値下がり778銘柄、変わらずは140銘柄。東証1部の売買代金は2兆938億円、売買高は20億1,354万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 本日の東京株式市場は朝安後に押し目買いが入り反発。日経平均株価は小幅続伸となりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングス(8308)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など大手銀行株が続伸。
 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、東京建物(8804)など大手不動産株や、クリード(8888)、パシフィックホールディングス(8902)、ケネディクス(4321)など不動産ファンド関連株も買われ大幅上昇。
 また、新日本製鐵(5401)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株の一角や、住友金属鉱山(5713)、三菱マテリアル(5711)、東邦亜鉛(5707)など非鉄金属株が上昇いたしました。

 反面、国際石油開発帝石ホールディングス(1605)、石油資源開発(1662)、新日鉱ホールディングス(5016)、AOCホールディングス(5017)など石油関連株や、丸紅(8002)、住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)など商社株、キヤノン(7751)、東エレクトロン(8035)、ファナック(6954)などハイテク株の一角は売り物に押され下落いたしました。
 その中目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」ピックアップのアーバンコーポレイション(8868)が+41円の248円と大幅続伸し東証1部上昇率ランキングトップに君臨。
 2009年5月期の連結業績予想を発表したクリード(8888)や、大きく売り込まれていたリソー教育(4714)、「高純度水素を低コストで製造する分離膜を開発した」との報道から人気化した日本精線(5659)のそれぞれがストップ高。その他、ジョイント・コーポレーション(8874)、GSIクレオス(8101)、ダイワボウ(3107)、ソネットエンタテインメント(3789)などが幅のある上昇を演じております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され下落いたしました。主力株では、SBI証券(8701)、インテリジェンス(4757)、フィールズ(2767)、アルデプロ(8925)などが上昇いたしましたが、サイバーエージェント(4751)、スタートトゥデイ(3092)、スパークス・グループ(8739)、フルスピード(2159)などは売られ下落いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って続落いたしました。

 個別では、サイバーファーム(2377)、プロパスト(3236)、コムチュア(3844)、ダヴィンチ・ホールディングス(4314)、中小企業信用機構(8489)などがストップ高となった他、MCJ(6670)、日本レップ(8992)、トレジャー・ファクトリー(3093)などが幅のある上昇を演じました。

 さて、米NY株式市場の大幅安から安く始まった東京株式市場ですが、押し目買いが入り反発。昨日に引き続きこれまで売られてきた大手銀行株や不動産ファンド関連株が買われ続伸。未だ不透明感は払拭できませんが「底堅いではないか。これから1・2週間反発するぞ」とリバウンドに期待する見方も高まっております。
 銀行株、不動産株がこのまま反発継続となり、そして11日のSQ後も売られるようなことがなければ、反発の動きを強めてくるものと思われますが、SQ通過後に先物へ売り仕掛けが入り、また下げだしてしまうと反発に転じた個別銘柄の動きも弱まってしまいます。
 ですので、トレードは大きく下落した銘柄の反発狙いか、当日動きある銘柄の飛び乗り飛び降りとなります。個別では、FDK(6955)にそろそろ動きがありそうです。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+15円の13,067円と小幅続伸いたしました。昨晩の米NY株式市場は大幅反落。米格付け会社フィッチ・レーティングスメリルリンチの債務格付けを引き下げる可能性があると発表したことから金融株が下落。またシスコシステムズCEOが景気低迷が長期化する可能性を指摘したことからハイテク株も大きく売られ全面安。S&P金融指数−5.2%となり過去6年余りで一番の下落を記録いたしました。

 東京株式市場は、米NY株式市場の下落やシカゴ平均株価先物大証終値−85円の13,035円と売られたこと、円高方向に振れた為替などを嫌気し売り優勢で取引を開始いたしました。
 日経平均株価は−118円の12,934円と安くスタート。しかし安寄り後は先物主導で反発し13,000円台を回復。後場も上値は重いもののしっかりと推移し+15円の13,067円で本日の取引を終えました。

 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●●●●●●○●○○と、「3勝9敗」。25日移動平均線は13,764円と下向き継続。日足は短い上ヒゲを持つ陽線を形成いたしました。
 11日のオプションSQを意識し13,000円の攻防となっており、市場では徐々にSQ通過後の動きに意識が向かっております。SQ通過後に上に向かうか?下に落ちるか?実際に振れたほうにつく形となりますが、昨日今日の上値の重さを見ても「下」有利とも見られますので注意も必要です。