■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 2008年7月14日の東京株式市場は日経平均株価が小幅続落いたしました。
先週末の米NY株式市場は反落。DOWは−128ドルの11,100ドル、NASDAQ総合指数は−18.776ポイントの2239.08ポイントでした。
 シカゴ平均株価先物大証終値−130円の12,960円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り3070万株、買い1950万株で差し引き1120万株の売り越し観測でした。

 東京株式市場は次第に様子見ムードが強まり軟調商状。日経平均株価始値13,022円と前日終値13,039円から17円安くスタート。前場は堅調に上昇し+146円の13,185円まで上げ幅を拡大いたしました。後場はアジア株の軟調推移が重しとなりマイナスに転落。13,000円付近での小動きが続き、引けは−29円の13,010円で取引を終了しております。
 東証1部の騰落数は、値上がり653銘柄、値下がり938銘柄、変わらずは132銘柄。東証1部の売買代金は2兆998億円、売買高は19億3,301万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週明け月曜日、本日の東京株式市場は強弱感が対立、売り買い交錯し上下に振れる動きとなりました。
 個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、りそなホールディングスなど大手銀行株は、朝高後に売り物に押され下落。

 日本郵船(9101)、新和海運(9110)、乾汽船(9113)など海運株や、東京電力(9501)、中部電力(9502)、九州電力(9508)など電力株が売られ下落。ソニー(6758)、キヤノン(7751)、京セラ(6971)などハイテク株の一角も売られました。
 一方、新日本製鐵(5401)、住友金属工業(5405)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株や、住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)、三菱マテリアル(5711)など非鉄金属株が買われ上昇。武富士(8564)、アコム(8572)、プロミス(8574)など消費者金融株の一角も上昇いたしました。

 目立った銘柄では、「ザラ場の銘柄情報」ピックアップの大東紡織(3202)が大きく買われ東証上昇率ランキングトップに君臨。同じく「ザラ場の銘柄情報」ピックアップのコープケミカル(4003)が短期資金流入から大幅高。
 その他、三菱UFJ証券が株価判断を「1」に引き上げたコーナン商事(7516)、環境関連銘柄のトウペ(4614)、ダラス交通局からの次世代型路面電車受注発表から近畿車輛(7122)が上昇いたしました。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は売り物に押され軟調。主力株では、楽天(4755)を始め、ACCESS(4813)、ワークスアプリケーションズ(4329)、ぐるなび(2440)などは下落いたしましたが、大阪証券取引所(8697)、サイバーエージェント(4751)、アルデプロ(8925)、フルスピード(2159)、アクロディア(3823などは買われ上昇いたしました。
 新興3市場は、JASDAQ平均、マザーズ指数、ヘラクレス指数が揃って下落いたしました。
 個別では、「ザラ場の銘柄情報」でピックアップしたゼンテック・テクノロジー・ジャパン(4296)を始め、サダマツ(2736)、新コスモス電機(6824)、テクノアルファ(3089)、プラネックスコミュニケーションズ(6784)、エーティーエルシステムズ(4663)がストップ高まで買われた他、アルデプロ(8925)、シナジーマーケティング(3859)などが幅のある上昇を演じました。

 さて、微妙な動きとなっております。米NY株式市場が落ち着きを見せれば、東京株式市場もスルスルと戻り始めることが予想されるのですが、上値も重く様子見ムードが続いております。本日は、コープケミカル(4003)が大幅高となり材料株の一角が買われておりますが、短期資金は徐々に逃げ足が早まっておりますので、今までのように東証1部から毎日2・3銘柄がストップ高するような派手さはございません。

 引き続き大きく売り込まれた銘柄の反発を狙っていきますが、未だ明確に底打ちしたとはいえないので、反発した場面では利益確定優先するなど慎重姿勢で臨みます。仕手性銘柄では暴騰後の暴落から三晃金属工業(1972)に反発期待。動くと幅が出るデジタルアドベンチャー(4772)などに期待。
 先週末、上昇後にスピード調整している不動産ファンド関連株も再度買われるようでしたら、その動きに飛び乗っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は−29円の13,010円と小幅続落いたしました。昨晩の米NY株式市場は反落。政府関連住宅金融機関(GSE)の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の健全性をめぐる懸念に加え、原油価格の最高値更新が嫌気されました。
 東京株式市場は、米NY株式市場は下落しシカゴ平均株価先物大証終値−130円の12,960円と売られましたが、米財務省FRBが、日本時間14日朝ファニーメイフレディマックへの支援策を発表したことなどから、GLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物が上昇したことなどが下支えとなり、ややしっかりで取引を開始いたしました。

 日経平均株価は−17円の13,022円と小安くスタート。売り物一巡後は上昇し+146円の13,185円まで上昇。しかし後場に入るとアジア株の軟調推移の影響もあり先物主導で下落。結局、−29円の13,010円と小幅続落し本日の取引を終了いたしました。

 中期基調は下向き。短期基調も下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは●●●●●●○●○○●●と、「3勝9敗」。25日移動平均線は下向き継続。日足は長い上ヒゲを持つ短小陰線を形成。13,000円の攻防が続いております。
 本日、13,185円まで買われた場面がありましたが、売り物に押され下落いたしました。市場では「上値は重い。13,000円割れから安値形成に向かう」との見方と「良く踏ん張った。安値は切り上げている。反発はキッカケ待ち。」と上昇に対し期待する見方と分かれております。

 ここから安値を割り込んでくれば「これまでの踏ん張りは下落に対する調整だった」として再下落開始となりますが、一旦戻しても可笑しくない場面といえます。反発となると13,350円、13,500円前後が目安となります。明日以降、上下どちらに向かうか注目です。